XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
• トランプ政権はカナダとメキシコに一部関税免除を発表
• 軟調なADP雇用統計が明日の米雇用統計に下振れのリスク
• 本日の ECB政策金利の発表を控え、ユーロは続伸
• 米株価は反発し上昇、WTI原油は67ドル割れで買い注文を誘発
トランプ関税は一部免除発表後も、米ドルは続落
昨日、米政府はトランプ関税の一部の撤回を発表しましたが、米ドルは主要通貨に対して続落しました。米政府は、カナダとメキシコに対する25%の課税から自動車を免除すると発表しましたが、後の報道によると、トランプ大統領は農産物も免除対象とすることを検討しているようです。
投資家が米ドルを売り続けた理由は明確ではありませんが、恐らく今回の免除措置が何らかの合意につながるとは信じがたいのでしょう。最終的には、免除対象となった製品にも関税が課されると考えているのかもしれません。
2月のADP雇用統計が予想を下回ったことも、米ドル買いを抑制した一因として考えられます。このデータでは、民間部門の雇用者数はわずか7万7000人増にとどまり、この7ヵ月で最も伸び悩んでいます。これにより、金曜日に発表される非農業部門雇用者数(NFP)も低調な結果になるのではないかとの懸念が高っています。
明日の雇用統計では、イーロン・マスク氏が率いる政府効率化省(DOGE)が連邦政府の雇用を削減しているため、政府雇用者数の低迷が予想されています。しかし、ADP雇用統計で明らかになった民間部門の伸び悩みが金曜日のデータでも確認されれば、トレーダーはFRBが12月までに0.50%以上の利下げを実施するとの見方を強め、米ドルは下落幅を拡大する可能性があるでしょう。
ユーロはドイツの借入制限緩和合意を歓迎し上昇、本日のECBの政策金利決定に注目
ユーロはドイツで連立政権樹立を協議している政党が、借入規制緩和で合意したことを受け、ユーロ圏国債利回りが急上昇したため、最も上昇した通貨となり、対米ドルで4カ月ぶりの高値を更新しました。
本日、ユーロトレーダーはECBの政策金利決定に注目するかもしれません。ECBは直近の会合で0.25%の利下げを行いましたが、今後の緩和ペースについて明確な見通しは示さなかったため、投資家は年内に約0.70%の追加利下げを実施すると織り込んでいます。
本日も0.25%の引き下げが大方予想されているため、この通りとなれば、トレーダーはすぐにECBの今後の方針に関する何らかのヒントや手がかりがないかに目を向けるでしょう。とはいえ、月曜日に発表されたユーロ圏の2月のインフレ率が予想以上に粘着性を示したことを受け、政策決定者は引き続き会合ごとに判断を下す姿勢を維持したいと考えるかもしれず、これがユーロをさらに上昇させる可能性があるでしょう。
新関税の延期で、株価と原油は反発し上昇
昨日は、米国と主要貿易相手国との貿易摩擦緩和へ見通しを株式投資家が好感したため、米株式の主要3指数はすべて反発し、1%以上上昇しました。ISM非製造業景気指数が予想を上回ったことも後押しとなったのでしょう。
とはいえ、これを米株式の本格的な弱気トレンドの反転と呼ぶには時期尚早で、トランプ大統領の次の一手が不透明で予測不能であるため、上昇トレンドの再開と順調な推移を保証するわけではありません。
昨日の原油価格は急落し、WTI原油は重要なサポートゾーンである67ドルを割り込み、2023年5月以来の水準を記録しました。おそらく、トランプ関税が世界の原油需要を圧迫するとの懸念、また先週の米国原油在庫が予想を大きく上回る増加となったことからくる下落だった可能性があります。
関税免除の発表を受けて原油は反発しましたが、米国の貿易政策に対する不透明感や供給見通しの高まりが、上昇を抑える要因となる可能性が高いでしょう。