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・トランプ大統領が世界の中銀に利下げ要求後、米ドル下落
・トランプ大統領は中国への関税に軟化姿勢で豪ドルとNZドル上昇
・日銀は利上げ決定、国内インフレ予測も上方修正で円高進行
・S&P500は最高値更新、ゴールドは上昇を維持
トランプ大統領は世界の中銀に利下げ要求、中国へは貿易協定望む
昨日の米ドルは、ほとんどの主要通貨に対して小幅下落し、本日のアジアセッションでも続落しました。
金融市場のボラティリティは、再びトランプ大統領の発言が原因となりました。ダボスでの世界経済フォーラムの年次総会にて、トランプ大統領は世界の中央銀行に向けて利下げを行うよう促し、昨日後半のFOXニュースとのインタビューでは、中国への関税を課するよりも、むしろ米中経済が貿易において着地点を見つけることを望んでいると述べました。
トランプ大統領による利下げ要求と中国への予想外の軟化姿勢によって、米ドルは下落し、ドル指数(DXY)は11月下旬以来の最悪の週次パフォーマンスに向かっています。
FF金利先物によると、市場は現在、FRBによる今年の合計利下げ幅を約0.45%と織り込んでおり、FRBによる合計2回の0.25%の利下げ予測に近づいています。また、来週水曜日には次回FOMC会合決定があり、大方の予想では金利を据え置くと見られています。
トランプ大統領はカナダとメキシコに対する25%の関税について、また昨晩の軟化姿勢にもかかわらず、2月1日の中国への10%の関税についても撤回しておらず、投資家はこの不透明さの中で、FRBが今後どのような方針を決定するのかに大きく注目しています。トランプ大統領の予測不能な行動により、FRBが来週の会合にて、今後の利下げに引き続き慎重な姿勢を示す場合、トレーダーが米ドルを買い戻すことになる可能性が高くなるでしょう。
トランプ大統領が中国に軟化姿勢で豪ドルとNZドルは上昇、日銀利上げ決定で円高進行
トランプ大統領による中国に関する発言は、中国の主な貿易相手国であるオーストラリアとニュージーランドにとっても安心材料となり、豪ドルとNZドルは上昇しています。もし、トランプ大統領が中国との貿易協定を成立させることができれば、豪ドルとNZドルも上昇幅を拡大させる可能性が高いでしょう。しかし、オーストラリア準備銀行とニュージーランド準備銀行ともに、FRBよりも大幅に利下げを行うことが予想されているため、大規模なトレンドの反転を議論するのは時期尚早かもしれません。
一方、日銀が本日の政策会合にて、大方の予想通り0.25%の利上げを決定したため、日本円は本日最も上昇した通貨となりました。この会合に先立って、12月の国内のコアCPI指数が前年比で、過去16カ月で最も早いペースとなる3.0%上昇したこともあり、インフレ予測は上方修正され、日銀による今年の後半での0.25%の追加利上げ観測も高まりました。
株価とゴールドは上昇基調
株式トレーダーは利下げのペースが速まることを好材料とし、S&P500は最高値を更新し、NYダウもほぼ1%上昇しました。中国との貿易関係で軟化姿勢を見せたトランプ大統領の発言は米株式市場の閉場後となりましたが、アジアの取引所のサポートとなり、特に上海総合指数は0.74%上昇しました。
欧州市場も黒字となっており、おそらく、米政府が中国と共通点を見つけることに前向きであるならば、EUとの取引の可能性もあるとの楽観ムードとなったためかもしれません。ユーロ圏の製造業およびサービス業PMI速報値が予想を上回ったことも市場に歓迎され、ユーロは回復を拡大して、1.0500台に近づいて上昇しています。
利下げ観測への高まりから、ゴールドも恩恵を受けており、最高値にさらに近づいています。本日のゴールド上昇によって、米ドルの動向にかかわらず、ゴールドは上昇し続けることが確認されました。これまでのトランプ大統領の攻撃的な関税の発言によってドル高となり、安全資産としてのゴールドは後押しされましたが、利下げ観測への期待から米ドルが下落しても、ゴールド保有による機会費用の低下によりゴールドは支えられています。