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・投資家による利益確定で米株式市場はさらに赤字に
・リスク回避から恩恵を受ける債券市場、米ドルと米国債利回りは下落
・強弱混合の中国のPMI指数で今後の方向性欠く
米株式市場のラリーは年末の売りへ
今年の米株式市場は記録的な年となりましたが、大統領選によるラリーは12月初旬に停滞し、今年の最後を締めくくるサンタラリーはないようです。大手ハイテク株のマグニフィセント7とAI関連株によって引き起こされた昨年末のラリーの規模を考慮すると、来年の不確実性から年末の利益確定の動きは遅れ気味なものの、理にかなっているといえるでしょう。
11月に市場の話題を独占していたFRBによる利下げへの楽観的なムードとトランプ次期大統領による企業優先の政策もすぐに警戒感への変わりました。FRBは今年合計で1%の利下げを実施しましたが、今年最後のFOMC会合でのメッセージは、来年初めには利下げを一時停止するというもので、トレーダーも早くても来年5月までは0.25%の利下げはないと見込んでいます。
投資家もここ数週間で、米国が主要な貿易相手国とどこまで関税戦争を繰り広げるのかについて疑問を抱くようになり、トランプ氏に失望感を示しています。さらに、トランプ氏の大統領選勝利以来、市場がトランプ氏の混沌としたリーダーシップスタイルに再び慣れてきており、次期政権の税制および関税政策において、今後方向性が明確となるまでは、株式市場がこれ以上上昇する可能性は低いでしょう。
株式市場にとっては好調な年
米株式市場にとって、特にハイテク株とAI関連株にとっては、今後数か月間での企業による収益報告の行方も重要となります。ナスダック100指数は、米株式市場の主要指数の中で唯一、月間上昇率を維持していますが、S&P500とNYダウは今月を赤字で終える見込みです。
それでも、ナスダックとS&P500は今年約25%の上昇に向かっており、欧州株式市場でさえ、フランスのCAC40を除いては堅調な上昇となっています。
アジアでは、主に円安から恩恵を受けて、日本の日経225が最も上昇していますが、中国の株価指数は中国政府による景気刺激策から恩恵を受けました。
元日で休場となる中、今週は閑散とした経済カレンダー
しかし、本日の中国のPMI指数はセンチメント向上とはなりませんでした。サービス業が3月以来の早いペースで拡大したため、非製造業PMI指数からは安堵感が広がりましたが、製造業PMIは50をわずかに上回る水準となり、予想を下回りました。
製造業活動では、今週金曜日の米ISMによるPMI指数も注目となるでしょう。明日の元旦は世界中の市場が休場となり、本日も米国証券取引所のみが通常時間で開場する他は、取引量は特に少なくなると見られ、今週木曜日の米失業保険申請件数のみが重要な経済データとなりそうです。
米国債利回り急落で米ドルも軟調
為替市場では、米ドルが5週間ぶりにマイナスの週となっていますが、わずかな下落で抑えられています。投資家が保有株式の一部を売却して債券に流入したことで、昨日の米国債利回りは急落しましたが、今週のビットコインは意外にも安定しています。
しかし、米国の債務上限の一時的停止が1月1日に期限切れとなることから、米議会が債務不履行を回避したい場合は1月中旬までに新しい合意に達する必要があることから、米国債利回りの下落も短命となる可能性が高いです。
一方、米ドルは今年高値と終えると見られますが、日本円は今週、日本政府による介入懸念と日銀の利上げ観測からいくらかのサポートを得ているものの、今年最も下落した通貨となっています。