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・ウクライナ紛争への懸念と米利下げ観測への疑念も利回り低下で株価上昇
・ゴールドは続伸、原油価格は不安定な取引で上昇
・日本円は安定、方向性に欠き米ドル後退
株式市場は反発も勢いなし
本日の株式市場は、米株式市場の回復がアジア株式市場のサポートとなり、センチメントが向上しましたが、欧州株式市場は強弱まちまちとなりました。これまで、FRBのタカ派発言を背景とした米国債利回りの上昇と、米共和党のトリプルレッドによって、インフレの加速を伴う政策への見通しが米株式市場の大統領選後のラリーを抑制していました。
トランプ新大統領による閣僚人事への懸念と、バイデン大統領による長距離ミサイルの許可によって、ウクライナ紛争が大規模な戦争に拡大するリスクへの懸念が、今度の見通しの不透明さに拍車をかけました。
そうは言っても、「トランプトレード」は依然として継続しており、少なくてもテスラ株は、トランプ新政権が自動運転車の規制を緩和するのではとの昨日の報道を受けて5.6%も急騰しました。このテスラ株の上昇はナスダックの上昇を牽引し、S&P500も上昇して取引を終えました。
しかし、米インフレの粘着性への懸念と、トランプ新政権下の関税の脅威と地政学的緊張の高まりが株式市場の上昇を抑制していることから、株式市場のプラスの勢いは非常に弱くなっています。エヌビディアが明日の決算報告で、市場に新たな息吹を吹き込むことができるかはまだ未定です。
ゴールドの需要回復、原油価格は小幅下落
一方で、ゴールドは今後の不確実性と利回りの後退から最大の恩恵を受けて、ここ1週間での高値である2,620ドルを突破して上昇しています。ゴールドの後退は市場の思惑以上に拡大しました。しかし、地政学的リスクが早急には収束しないことと、トランプ新大統領による任期が再び混乱となる可能性がある中、ゴールドが新たな最高値に達するまでには時間がかかるかもしれないものの、多くのサポートがありそうです。
昨日の原油価格は反発しましたが、本日は小幅下落しました。ウクライナ情勢から上昇できずにいた原油価格は、ノルウェーの大規模油田が停電によって閉鎖したとの報道から、後押しされました。
本日のカナダCPI指数に注目、ユーロ下落
ドル安は、原油価格だけでなく、他の主要通貨にとってもいくらかの安心材料となった可能性があります。カナダドルは、カナダ銀行がFRBよりもハト派であることから、ドル高から打撃を受けていました。本日、カナダの10月のインフレレポートの発表が予定されており、カナダのCPI指数が予想通り若干加速する場合、12月のカナダ銀行による0.50%の追加利下げ観測がさらに後退し、カナダドルを押し上げるかもしれません。
ここ最近、ECBメンバーがあまりハト派ではない発言を繰り返していることから、ECBによる0.50%の追加利下げの確率も低下しています。ウクライナがロシア国内に長距離ミサイルを発射する場合、ロシアが核兵器使用の脅しをかけるとの報道から、本日のユーロは昨日の上昇が反転しています。
日本円はサポート見つけ上昇、豪ドルとポンドは下落
西側諸国とロシアとの緊張が高まっていることから、本日の円高となっているようです。加藤財務相が「行き過ぎた動き」には対応するとの政府の立場を強調したため、米ドルは154円を下回りました。
他の通貨では、オーストラリア準備銀行が前回の会合にて、早急な利下げはないことを示唆した議事録にもかかわらず、豪ドルは小幅下落しました。一方ポンドも、1.26ドルを下回る水準まで下落しました。しかし、本日イングランド銀行ベイリー総裁が英議会の財務特別委員会にて証言する際に、引き続き利下げについて慎重な姿勢を見せる場合、ポンドのサポートとなり上昇するかもしれません。