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・本日のFOMC会合を前に、米ドル上昇は一段落
・市場の焦点は、今後数か月でのFRBによる利下げ一時停止の可能性に
・英中銀は本日利下げか、次回12月の政策会合では金利据え置きの可能性も
・トランプ氏再任を祝って、米株式市場は上昇
トランプ氏大統領選勝利で本日のFRB金利政策に影響はあるか
米大統領選にて、トランプ氏の復帰が確定した直後、米ドルは4か月ぶりの高値まで上昇し、上昇ラリー後、および本日のFOMC会合決定を控えて、トレーダーによる利益確定売りとなったためか、本日の米ドルは後退しています。
トランプ新大統領による減税と関税政策は、インフレの再加速を伴うと見られており、市場はFRBが今後の利下げのペースを減速させる必要があるのではと見ているようです。本日のFOMC会合では、0.25%の利下げがほぼ確実視されているものの、クリスマス前の次回会合にて、金利を据え置く可能性は現在約32%となっており、1月での金利据え置きの可能性も53%となっています。
したがって、本日の利下げ決定だけでは、市場に大きな影響を及ぼす可能性は低く、トレーダーの焦点は、政策会合に伴う声明とパウエル議長の記者会見となり、FRBが実際に今後の利下げのペースを減速させることを検討しているかの手掛かりを探ることになります。そうは言っても、パウエル議長は、今のところ、今後の方針については何も示唆せずに、トランプ新政権が米経済とインフレにとってどのような影響を及ぼすのかの明らかなシグナルを待つことを選択するかもしれません。
その結果、本日のFOMC会合にて、来年の年明け辺りの利下げ一時停止を期待する一部の投資家の期待に応えない場合、米国債利回りが後退するにつれて、米ドルは現在の下落幅を拡大する可能性があります。FRBが利下げの一時停止を示唆するような場合は、米ドルは反対に上昇するかもしれません。
本日は英中銀も金利政策発表
本日のFRBの決定前には、イングランド銀行のよる金利政策の決定も予定されています。
9月での政策会合から数週間後に、イングランド銀行ベイリー総裁が、英経済データがインフレ減速の進展を示唆し続ける場合、利下げにもっと積極的に取り組む必要があるかもしれないと発言しました。実際に、9月の英総合CPI指数は、前年比で2.2%から1.7%、コアCPI指数も、前年比3.6%から3.2%まで減速しました。この英CPI指数を受けて、市場は本日の政策会合にて0.25%の利下げをほぼ完全に織り込みました。
しかし、労働党による秋の予算案がインフレを押し上げる可能性があると英予算責任庁が予測したことで、イングランド銀行が高い金利をしばらく維持する可能性があります。そのため、次回12月の政策会合にて、利下げを一時停止させるかもしれないとの憶測も広がっており、その確率はほぼ70%となっています。
したがって、FRBと同様に、本日のイングランド銀行による政策会合では、今後の方向性へのヒントや手掛かりに焦点が当たることになりそうです。インフレ予測を上方修正したり、より慎重な姿勢を示唆するような場合は、ポンドがさらに回復するかもしれません。
トランプ氏再任を祝って、米株式市場は最高値更新
米株式市場では、トランプ氏の大統領選での勝利を祝福して、小型株指数のラッセル2000は約6%上昇し、ダウ・ジョーンズは3.5%以上上昇するなど、全ての指数が急騰して最高値を更新しました
トランプ新政権下での減税と規制緩和は、米株式市場にとては前向きな展開となるかもしれませんが、関税導入やFRBによる利下げペース減速は、株式市場とっては好材料とはなりません。そのことを踏まえて、市場は今のところ、プラスに働く材料に注目しているようですが、マイナスとなりえる関税導入やFRBの政策方針による影響を検討し始めるまで、それほど時間はかからないかもしれません。
今後の利下げに関して、FRBが早くて本日のFOMC会合でも慎重な姿勢を見せる場合は、株式投資家は利益確定に動く可能性があり、その結果株価が若干下落するかもしれません。