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・FRBの利下げ観測の後退とトランプ氏再選の可能性の高まりが米国債利回りを押し上げる
・米株式は下落、ゴールドの下落は一時的
・米ドルの3カ月ぶりの高値記録し、円とユーロは低迷
米株式市場は週次損失へ
迫り来る米大統領選やFRBの利下げペースに対する不透明感から、リスク資産に対する信頼が損なわれたため、今週の米株式市場の上昇相場は、突然の終息を迎えました。S&P500は水曜日に3セッション連続の下落となり、今週ここまで1%以上のマイナスとなっています。
今週は何人かのFOMC当局者が発言し、そのほとんどが「緩やかな」利下げを支持しました。サンフランシスコ連銀デイリー総裁は、政策が制限的になりすぎることを懸念していましたが、それは特に少数派であり、投資家はFRBが今後の会合で金利を据え置く可能性を織り込み始めています。
11月の利下げはほぼ織り込み済みですが、FRBが12月に再び利下げを行うかどうかは疑問が高まっており、1月についてはさらに不透明となっています。
9月のFOMC会合以降、利下げ観測が一段と後退したことで、米国債利回りの反発に拍車がかかり、米10年債利回りは昨日4.26%と3ヵ月ぶりの高水準に達しました。
トランプ大統領候補、世論調査で急躍進
しかし、米国債利回りを上昇させているのは、FRBによる利下げ見通しの変化だけではありません。トランプ大統領候補は最近の世論調査で支持を集め、ハリス大統領候補との差を急速に縮めているため、投資家たちは懸念を持ち始めています。トランプ大統領候補は、大幅減税と高関税を掲げて選挙戦を展開していますが、いずれも米国経済にとってインフレをもたらすと見られています。
インフレ圧力の再燃によってFRBによる緩和サイクルが妨げられる現実的なリスクが、11月5日の大統領選挙日が近づく中、市場を脅かし始めています。トランプ大統領候補の経済政策はハリス大統領候補に比べ、米株価に大きくプラスであるにもかかわらず、多くの投資家は、トランプ大統領候補が再選した場合における、一部の過激な政策や予測不可能な行動がもたらす不確実性を歓迎していないようです。
トランプ氏再選のリスクはゴールドを押し上げており、昨日最高値から後退した後、本日は反発しています。米国債利回りの上昇によって、利益確定が促されましたが、米大統領選と中東危機を巡る不確実性が続く中、現在のゴールドに対して弱気となるのは困難であると言えます。
米ドル上昇基調で日本円に打撃
米国債利回りの上昇と大統領選リスクが高まる中、今月の米ドルは上昇しており、3カ月ぶりの高値を更新して4週連続で上昇に向かっています。米ドルの予想外の堅調さは、日本円にとっては打撃となっており、日本円は10月でほぼ6%下落しました。
日銀は急な利上げに依然として警戒感を示しており、近い将来に日本円が上昇する可能性は低くなっています。昨日のIMFパネルディスカッションにて、日銀植田総裁は、国内のインフレについて、目標である2%に持続的に達成するには「まだ時間がかかる」と言及しました。
ECBが利下げのペースをもっと早くするかどうか検討する中、ユーロに圧力がかかっています。本日発表された10月のユーロ圏のPMI速報値 は強弱まちまちとなりましたが、ユーロ圏の成長率に関しては依然として非常に脆弱のままです。
イングランド銀行ベイリー総裁が昨日、国際金融協会(IIF)での講演で、インフレについて楽観的な見解を明らかにして、追加利下げを示唆したことから、ポンドが米ドルに対して重要な水準を下回って下落しました。しかし、本日の英PMI指数が多少期待外れとなったにもかかわらず、ポンドはいくらか安定しています。
一方、昨日のカナダ銀行による0.50%の大幅利下げ決定後、カナダドルは下落しましたが、本日は安定しているようです。