デイリーコメントーFRBによる0.50%の利下げに現実味で株価続伸

投稿日: 2024年9月17日17時46分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog

・明日のFOMC会合での0.50%の利下げに現実味で株価は黒字
・本日の米小売売上高でドル安継続か
・本日のカナダCPI指数減速予想でカナダドルはさらに下落の可能性
・米国債利回り低下でゴールドは上昇基調

0.50%のFRB利下げ説が濃厚に

市場は水曜日のFOMC会合に向けて大きな期待を寄せているようです。昨日、0.50%の利下げが行われるという見立てが強まり、市場は現在、歴史が繰り返され、FRBが再び0.50%の利下げで緩和サイクルを開始する確率を67%に織り込んでいます。

0.50%の利下げは、FRBが明らかに米国の景気後退の可能性を懸念しており、そのため早急に行動を起こすことを決定したということを市場に示唆することになるため、リスクの高い選択肢だと考えられていた先週から、この動きは大きな転換と言えます。

米国株価指数は大幅な利下げの可能性の恩恵を受け、おそらくムードを変えています。月曜日、NYダウ工業株30種は史上最高値を更新し、S&P500はエネルギー株と金融セクター株に牽引され、6セッション連続の上昇となりました。S&P500は2024年においては18%の大幅な上昇を記録するなど引き続き今年のラリーを牽引しています。

米ドルは下落基調

米ドルは下落基調となっており、年内の合計利下げ幅は現在1.20%と予想されていることから、FRBは、11月7日の会合を含む今年の残り全ての会合にて利下げを行うと見られています。0.50%の利下げは、少なくても2回、今月と新しいドットプロットが発表される12月と見られています。

米経済の勢いを考慮すると、現在の市場予想は大げさで誇張されているようです。明日のFOMC会合の前に、本日米小売売上高と一連の住宅関連指標の発表があります。エコノミストらは、小売売上高が前月比で0.2%低下すると予想しており、消費者支出を正確に把握する傾向のあるリテールコントロールグループの指標は、再びプラスとなると見られています。

カナダドルは本日のCPI指数で続落か

市場の焦点はFRBの決定となる中、カナダの8月のCPI指数が本日発表されます。カナダ銀行は6月5日の利下げによって、世界の中央銀行の緩和サイクルを始め、引き続き比較的ハト派の姿勢を示しており、本日のインフレデータが10月23日の政策会合での利下げ幅を決定する可能性があります。インフレ圧力の減速が確認される場合、カナダ銀行が0.50%の利下げを行う可能性が高まり、カナダドルは米ドルに対して引き続き圧力に晒されるでしょう。

ゴールドは引き続き上昇

ゴールドはFOMC会合前のセンチメントから恩恵を受けており、2,590ドル台に近づいています。中国人民銀行がゴールドを購入していないにもかかわらず、ドル安と米10年債利回りの低下からゴールドの需要が維持されています。米国がイスラエルとハマス間の停戦を提案したとの未確認の報道も、今の時点ではゴールドにはあまり影響を与えていないようです。