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・株価小幅上昇、ゴールドは地政学上のリスクから上昇
・英失業保険申請件数急増もポンドは上昇
・フランスの政治混乱に再び脚光
・NZ中銀は明日金利政策決定でNZドルに影響か
株価小幅上昇、ゴールドも引き続き上昇
ほとんどの株価指数が先週の暴落から回復を続けており、昨日もまた平穏なセッションとなりました。市場や投資会社の多くが9月のFRBによる大幅な利下げへの期待を継続しているため、先週と大きな変化はありません。
流動性の低さと夏季休暇が主な原因となり、強気なポジションを取ろうという意欲はないようです。ほとんどの投資家は、来週のFRBによるジャクソンホール会議を前に重要な指標となり得る水曜日に発表される米消費者物価指数(CPI)に向けて備えています。
昨日大きく動いたのは金と原油でした。遅かれ早かれ、イランはイスラエルに攻撃を仕掛けると予想されるという昨日夕方のFOXニュースの報道により、ゴールドと原油価格は急騰し、原油価格は7月19日以来の高値をつけました。この報道は後に反論されましたが、この反応は、この局面においてコモディティ市場が地政学に非常に敏感であることを示しています。
堅調な英平均収入からポンドは上昇
イギリスでは、失業保険申請件数が13万5千件増加と、2020年のコロナ禍を除いて、2009年以来の高水準との衝撃的な数字となったにもかかわらず、ポンドはユーロと米ドルに対して上昇しています。6月の英失業率は予想外にも4.2%まで低下し、ボーナスを除いた平均収入は5.4%であることに市場は注目しているようです。
現在の焦点は、明日発表の7月の英CPI指数とPPI指数となります。エコノミストらは、総合CPI指数が6月の2.0%から2.3%に若干加速し、コア指数は前年比で3.4%となると予想しています。
8月1日のイングランド銀行によるバランスの取れた利下げを受けて、市場とイングランド銀行のハト派はさらなる緩和 を期待しています。おそらく、イングランド銀行のハト派はここ最近の英インフレの動向に満足していますが、明日の一連の経済データが大幅に上振れとなる場合、追加利下げ観測が後退する可能性があります。
フランスでは政治的混乱が再注目
一方、第33回夏季オリンピックでは、米国がメダル獲得数で首位となり無事に閉幕し、フランスの政治的な混乱が再び注目となるでしょう。次期首相候補の協議はオリンピック中も続いていましたが、マクロン大統領が新首相を任命する時間が刻々を迫っています。国民議会において、絶対多数を占める政党がないため、新首相任命には予想以上に時間がかかる可能性があり、ビジネスのセンチメントと消費者意欲にも大きく影響するかもしれません。
NZ中銀は明日金利政策決定
ニュージーランド準備銀行は、明日のアジアセッション中に政策会合決定を予定しており、市場は現在、75%の確率で2020年以来初めてとなる0.25%の利下げを予想しています。エコノミストらは、非貿易財のインフレ率が依然として高止まりしていることから、明日の利下げについては意見が分かれています。
ニュージーランド準備銀行が、10月9日の次回政策会合まで利下げを待って、9月のFRBや他の主要中央銀行による金利政策会合決定を見守ってから、利下げを検証するとの憶測も広がっています。NZ中銀が明日の政策会合にて金利を据え置くと、NZドルは恩恵を受けて上昇する可能性があり、四半期予想が年内のキャッシュレートの利下げを数回予想する場合に限って、NZドルの上昇が緩和する可能性があります。