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・日銀は今週の政策会合で政策の正常化を進める中、円高進行か
・米株式市場はハイテク大手の決算報告への期待から回復、FRBは利下げ示唆か
・中東情勢の悪化もゴールドと原油価格は緩やかな回復
今週は日米英による金利政策会合予定
今週の水曜日に発表される日本銀行の最新の金融政策を前に、投資家は政策正常化プランの次のステップを踏み出すことを期待しているため、日本円は月曜日にじりじりと上昇しました。日銀は国債買い入れを減らすだけでなく、今年2度目の利上げの可能性もあるということで、期待は高まっています。
今週、テーパリング(量的緩和策縮小)に関する何らかの発表がある可能性が高く、今後数年間は毎月の国債購入額が半減するとのいくつかの報告もあります。日銀が利上げに同意するか、あるいはその決定は次回以降の金融政策決定会合に委ねるかどうかは、あまり定かではありません。
日本政府高官らから日銀に対して円安への対応策を求める声が高まる中、投資家はここ数週間、利上げ観測を強めており、0.1%の利上げの確率を3分の2程度に引き上げています。
円高進行
今月、日本円は米ドルに対して約4.5%上昇しており、豪ドルに対しては6%以上も上昇しています。しかし、この上昇の大部分は、市場による日銀への政策正常化への期待というよりは、円によるキャリートレードの巻き返しによるものです。
日銀による追加利上げとFRBによる利下げが近づいていることから、円高進行となっているものの、トランプ氏がドル高と円安などについて発言したことと、世界のキャリートレードの大幅な反転を引き起こしたトランプ氏の大統領再選出への広範なリスクが、円高のきっかけとなったようです。これにより、円ショートポジションの巻き戻しが引き起こされ、日本円がさらに押し上げられました。
日銀が今週タカ派的姿勢を見せて追加利上げを決定する場合、さらに円高が進行する可能性がありますが、日銀の決定が市場の期待に応えない場合、テクニカルな調整には適切なタイミングとなるかもしれません。
イングランド銀行による利下げ観測上昇
日本円は米ドルに対して上昇していますが、コモディティ連動通貨はここ数週間で下落しており、一方ユーロとポンドはやや回復力が増しており、米ドルはまちまちとなっています。しかしながら、今週木曜日での金利政策会合にてイングランド銀行が利下げを行うのではとの期待が高まっていることから、ポンドの下落は深刻化しそうです。
今週会合でのイングランド銀行による利下げはまだ未定ですが、ここ数日間で利下げの確率は約50%からほぼ60%に押し上げられており、金融政策緩和への楽観的な見方がリスクセンチメントの好転となっています。また、今週水曜日のFOMC会合では現状維持が予想されているものの、9月での利下げを示唆するFRBメンバーがいるのではと多くの投資家は予想しています。
株価上昇、コモディティは軟調なスタート
しかし、先週の第2四半期の米GDPとコアPCE指数が予想以上に上回ったことを受けて、FRBは今週の政策会合にて9月の利下げを示唆しないかもしれません。このため、7月中旬以来の下落後回復を試みている株式市場にとっては、下振れのリスクとなります。
そうは言っても、米株式市場にとっては、FRBの動向のみが焦点ではなく、明日のマイクロソフトやAMDを皮切りとする一連のハイテク大手による決算報告も注目となるでしょう。
コモディティでは、米ドル上昇の中、ゴールドが2,400ドルを取り戻すのに苦労しており、中東情勢の悪化にもかかわらず、原油価格もわずかな上昇に止まっています。先週の土曜日に、イスラエルは子供を含む12人が死亡したロケット弾攻撃でヒズボラを非難し、レバノンにて報復攻撃を開始しました。