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・本日のPMI企業調査を前に米ドル上昇
・キャリートレードの巻き返しで円高進行
・中国経済への懸念から豪ドルとNZドル下落、本日はカナダ銀行による金利政策会合
・株式は赤字、大手ハイテク社による決算報告に注目
トレーダーのドル買い継続
米ドルは、火曜日に続き本日も、一つの主要通貨を除くすべての通貨に対して上昇しました。この例外は日本円です。
FF金利先物によると、FRBの今後の方針に対する市場の期待にほとんど変化がないことを示唆してます。また、国債利回りが低下していることから、問題はすぐに改善はされましたが、金曜日の世界的なシステム障害発生を受けて、ドル高は市場の買いの勢いの結果かもしれません。
このドル上昇が続くかどうかは、本日の7月PMI速報値だけでなく、明日発表される第2四半期初のGDP暫定値次第となるでしょう。併せて、金曜日のコアPCE(米国の個人消費支出)指数も同様に注視されるかもしれません。
本日、ユーロ圏のPMI指数は既に発表されており、予想を下回ったことから、ECBによる9月の追加利下げへの期待となり、ユーロは下落しています。
7週間ぶりの円高水準へ
円高も進行しており、米ドルに対して7週間ぶりの高値を更新しています。今月の初めに、38年ぶりの安値となる161円96銭を更新した後、当初は日本政府による介入の疑いによる恩恵もありましたが、この介入により投資家によるキャリートレードの巻き戻しが引き起こされ、日本円は回復しています。
日本の政府高官が日銀は金融政策を正常化させる意向を示唆すべきと発言したことも円高の一因となったようです。来週の31日に予定されている日銀の会合では、0.10%の追加利上げの確率は57%と予想されています。
中国経済への懸念で豪ドルとNZドル下落、本日はカナダ銀行による金利政策発表
先週、中国の経済データが予想を下回ったことと、今週月曜日の中国人民銀行による予想外の利下げから、豪ドルとNZドルは下落しています。
ガザ地区での停戦への期待が高まる中、中国での需要への懸念が原油価格、また鉄鉱石や銅といったコモディティの重荷となっています。
本日のカナダ銀行による金利政策会合では、市場は0.25%の追加利下げの確率をほぼ90%と確実視しており、カナダドルも下落基調です。したがって、予想通り利下げとなる場合、カナダドルが変動する可能性は低いでしょう。投資家は、本日の会合において、カナダ銀行が9月の会合でも緩和サイクルを継続すると示唆するのかに注目することになるでしょう。カナダ銀行がハト派であると市場が判断する場合、カナダドルが続落する可能性があります。
ハイテク大手による決算報告が続く中、米株式市場の上昇となるか
米株式市場は、テスラとアルファベットが第2四半期でプラスの収益を報告したにもかかわらず、3指数全て赤字で取引を終え、先物市場は本日の開場を前にさらなる下落を示唆しています。
おそらく、テスラが過去5年間で最小の利益率を報告したことと、アルファベットへの期待が高すぎるため、収益報告が予想を上回っても株価上昇には十分ではなかったためと思われます。
今週は、大手ハイテク社による決算報告が続き、米株式市場の上昇が継続するのか、または株価が実際に過大評価されているのかを判断するのに極めて重要となるでしょう。