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・FRBメンバーの発言により米ドル上昇
・ドル/円は160円を突破で日本政府による介入警告
・米株式市場はAI関連株が牽引して黒字
米利下げは9月か11月か
昨日の米ドルは、主要通貨全てに対して上昇し、特に日本円に対して最も上昇しました。本日の米ドルは安定しているか、後退しています。
このドル高の背景となるような重要な経済イベントはありませんでしたが、市場はFRB理事らのタカ派発言を材料視したようです。火曜日に、ボウマン理事が高い金利を「もう暫くの間」維持することがインフレを抑制するのに十分かもしれないとの見解を再度強調し、クック理事もまた、借入コストの低下は「ある時点では」適切となるだろうと述べ、最初の利下げのタイミングについては曖昧なままでした。
FRB理事ら執行部は常にFOMC会合にて投票権を持ち、金利設定において発言権があることから、投資コミュニティから彼らの意見が真剣に受け止められた理由かもしれません。実際、年内の合計利下げ幅は0.45%辺りを維持しているものの、9月での最初の利下げの確率は約68%に低下し、11月での利下げが完全に織り込まれました。
市場の焦点は米経済データに戻り、明日はFRBがインフレ測定として好む5月のコアPCE指数の発表が注目となります。今月の米コアCPI指数の減速を受けて、コアPCE指数は減速すると予想されています。この減速が確認される場合、9月での利下げ観測が再度高まり、その結果米ドル下落となる可能性があります。
日本政府による介入リスク高まる
一方日本では、10年物国債利回りが上昇に転じたにもかかわらず、日本円は苦戦しています。円相場は、2か月前に政府による2回もの介入を引き起こした160円を上回っており、ドル/円は1986年12月以来の高値を更新しました。
前回の日銀会合での議事要旨の内容から7月での追加利上げの観測が高まったことを考慮すると、円安が継続しているのは予想外の展開に見えます。おそらく投資家らは、依然としてドルベースでの資産に惹かれており、FRBが利下げに踏み切る前に、5.25%から5.5%の金利を最大限に活用するようと試みているのかもしれません。米金利は、日銀の短期金利である0%から0.1%よりははるかに高く設定されています。
いずれにせよ、この円安進行に、神田財務官は「深刻な懸念と高い警戒感」をもっていると警告しました。米ドルの日本円に対する広範なトレンドは依然としてポジティブであるものの、この警告を念頭に、ドル円のトレーダーは、次の介入を恐れてポジションの一部を清算し、その結果、ここ数日間で160円を下回る可能性があります。実際、ドル/円は本日すでに後退しており、明日の米コアPCE指数が減速する場合、さらに下落するかもしれません。
米株式市場は最高値更新するか
昨日の米株式市場の3指数は全て黒字で取引を終え、ハイテク株の比重が多いナスダックが最も上昇しました。ナスダックもS&P500も依然として最高値を下回って取引されていますが、この水準を突破するのは時間の問題かもしれません。
エヌビディア株の回復によって、投資家が依然としてAI関連の成長機会を引き続き積極的に織り込む意思があることが示唆されており、また米金利に関する限り、利下げが数か月遅れるとしても、予期される方向性がFRBと市場で一致している限り、株式トレーダーにとってはそれほどの懸念材料とはなっていないようです。