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・米利下げ観測は揺らいでいるものの株式市場は上昇基調
・中東情勢の不確かさからゴールド上昇する中、楽観ムードが優勢
・今週のFRBメンバーの講演に注目、日本国債利回り上昇も円高ならず
米CPI指数を受けて米株式市場は続伸
先週の米インフレレポートが予想を若干下回ったことで、FRBによる利上げの可能性が払拭され、今週の株式市場は引き続き好調なスタートを切りました。しかし、先週の米CPI指数は、FRBには大きな影響を与えたようには見えません。
米CPI指数を受けて、何人かのFOMCのメンバーが講演しましたが、皆口をそろえて、金利の「より高く、より長く」維持するとの見解を強調し、カシュカリ総裁やボウマン理事は、利上げの可能性まで示唆しました。これらの発言から、年内の合計利下げ幅は0.50%以上から0.40%辺りまで再び縮小されました。
今週もFRBメンバーの講演が続く予定で、本日のウォラー理事の発言が特に注目となる可能性があります。今週の水曜日には前回のFOMC会合の議事録も公開となりますが、FRBメンバーの発言がより注目となるでしょう。
それまでの間、ダウジョーンズが先週の金曜日に新たな最高値を更新して取引を終えた後、米株式市場は上昇となりそうです。
中国政府による刺激策で銅が上昇
FRBが次は利下げを踏み切る一方で、ユーロ圏では、ECBとイングランド銀行が夏にも緩和政策に近づくのではと市場が予想していることから、欧州とアジアの主要株式指数も本日上昇に向かっています。中国政府が低迷する不動産セクターを支援する取り組みを強化しているようで、アジアからも良いニュースがありました。
中国政府による刺激策が不動産セクターの危機を救済するのに十分な規模なるかはまだ不透明ですが、市場は最新の措置が以前の政策よりも重要と見ており、その結果銅などの特定の金属が後押しされているようです。
中国が銅のサプライチェーンの掌握を増大していることもあって、銅はここ数日で急騰しており、銅COMEX先物は本日、1ポンド5.1985ドルの最高値と更新しました。
シルバーやゴールドなどの貴金属も、それぞれ要因は異なりますが、ここ最近上昇基調です。
中東情勢のリスク高まる中、原油価格とゴールド上昇
地政学上の緊張と中央銀行による需要の増大を背景に、ゴールドは上昇し、1オンス2,400ドルを突破しました。週末の中東での情勢への懸念から、本日もゴールドは続伸しています。
アゼルバイジャンとの国境付近にて、イラン大統領がヘリコプター墜落事故で死亡したと報じられ、また、サウジアラビアの皇太子は、サルマン国王の体調不良から日本への旅行をキャンセルせざるを得なくなりました。
この2大産油国の今後のリーダーシップをめぐる不確実性が高まる中、原油先物は次第に上昇しています。イランのヘリコプター墜落にイスラエルが関与しているのではとの憶測があるにもかかわらず、全体としては、今のところパニックの兆候は見られません。
日本円はドル安から恩恵受けられず
為替市場では、米ドルの急落を受けて、主要通貨ペアが上昇しています。木曜日は、各国の5月のPMI速報値が発表され、ユーロ圏の経済回復が確認されて、ECBによる年内の大幅利下げ観測が後退する可能性があるため、ユーロにとってはこの経済データが焦点となるでしょう。ポンドにとっては、水曜日の英CPI指数によって、イングランド銀行による6月の利下げ観測が高まる可能性があります。
驚くことに、ドル安から日本円は恩恵を受けられず、国内10年債利回りが2013年以来初めて1%に近づく中、1ドル155円台で安定しています。