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・円安は今年最安値まで進行、米株価急上昇
・ムーディーズによる米見通し格下げも米ドルに反応なし
・ゴールド下落、明日の米CPI指数に注目
円安さらに進行
今年も、日本円にとっては試練の年となっているようです。日本円は米ドルに対して、金利差の乖離の重荷から、今年14%近くの価値を失いました。現在、円安はさらに進行しており、昨年日本政府が為替介入を行った水準まで到達しています。
米長期金利の今サイクル内での後退と原油価格の下落にもかかわらず、今月、日本円がこれらの動きからの恩恵を受けていないことは注目に値するでしょう。米利回りの低下と石油輸入国である日本には、どちらも日本円に有利な条件となります。
他国との金利差は依然として大きく拡大しており、ここ最近のスプレッドは狭まりつつあるものの、日本からの継続的な資金流出を促しているようです。同様に、株式市場でのリスクオンムードは、円のような安全資産にとって、需要の低下となります。
今後の焦点は、これ以上の円安を阻止するべく、日本政府が介入に踏み込むのか、だとすればその水準はどのレベルとなるのかです。ドル/円が152円を突破し場合、介入水準として次に注目となるのは、155円となるでしょう。
広い視点から考察すると、円にとっての本格的な反転は、他国の経済での利下げ開始となるでしょうが、それは来年に持ち越されるかもしれません。
ムーディーズ格下げも米ドル反応なし、米株価急上昇
米格付け会社ムーディーズは、米国債の格付け見通しについて警笛を鳴らしました。今回ムーディーズは、米国のAAA格付けを維持しましたが、格付け見通しについては、議会での赤字と政治的分裂を抑制するための信頼できる計画の欠如を理由に、ネガティブに引き下げました。
今週金曜日に、米政府機関の一部閉鎖が迫っている中、ムーディーズによるこの査定は、支出措置に関して、両政党間での合意に達していない米議員への警告となるでしょう。そうはいっても、米ドルへや債券市場において大きな反応はなく、市場はこの警告を軽視しているようです。
一方、先週の金曜日、株式市場は上昇しました。S&P500は1.6%近く上昇し、ハイテク株の多いナスダックは2.0%以上上昇しましたが。このラリーの原因となる明確な要因はありません。バリュエーションは既に割高で、株式市場は、来年の景気減速による利下げと、企業による収益が大幅に増加するとの完璧なシナリオを織り込んでいるようです。
ゴールド下落、今週は英経済データの発表続く
コモディティでは先週、ゴールドが2.8%も下落しました。先月ゴールドを押し上げた地政学的な需要は、中東での緊張が周辺諸国への戦争に拡大していないことから後退しています。
したがって、地政学的なリスクは既に織り込まれておらず、ゴールドは、米ドルと米国債利回りといった通常の動きからの影響を受けています。ゴールドは現在、200日移動平均線である1,935ドル辺りで取引されており、明日の米CPI指数の結果次第で、その行方が決定される可能性があります。
今週はポンドにとっても重要な週となります。明日の英雇用統計を皮切りに、今週は英経済データの発表が続きます。英雇用市場は、需要の低迷と利益率の低下に直面する企業がコスト削減を実施しているため、3か月連続で減少しています。コスト削減の一つの解決策として、労働者の解雇が挙げられます。
しかし、労働者の解雇は、通常景気後退の始まりを示唆することから、このトレンドが続く場合は、特に懸念材料となり得るでしょう。