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・ドル円相場は151円台を突破
・米長期金利はさらに低下
・中国経済の見通し悪化でアジア市場のセンチメントも悪化
・原油価格とゴールドは続落
米長期金利の低下も米ドルは上昇基調
米ドルは本日、ほぼ全ての主要通貨に対して引き続き上昇し、特に日本円に対しては、151円を突破しました。これにより、日本政府による為替介入への警戒感が高まっており、元日銀理事も、日銀は早ければ1月にもマイナス金利政策を解除すべきとの見解を明らかにしています。日銀植田総裁さえも、昨日、超緩和政策の終了前に、実質賃金のプラス転換は必ずしも必要ではないとの考えを示しました。
FRBパウエル議長は昨日の講演で、金融政策に関する言及を避けましたが、他のFRBメンバーは追加利上げの可能性を示唆しており、市場はロングポジションを維持すると決心したようです。パウエル議長は、本日も「世界経済における金融政策の課題」と題したパネルディスカッションに参加する予定です。したがって本日は、パウエル議長から金利に関する発言の可能性があり、FRBの今後の行動や方針に敏感な米ドルや他の市場が、どのように反応するかが注目となるでしょう。
しかし昨日も、米ドルが上昇基調でもあるにもかかわらず、米10年債利回りは低下しています。それに加えて、FF金利先物による予測金利経路は、追加利上げについての可能性は低く、来年末までの利下げ幅を0.9%ほどに織り込んでいます。
おそらく市場は、米経済が軟化すると予想しているのかもしれません。実際、アトランタ連銀によるGDPNowは、第4四半期のGDP成長率を年率2.1%と予測しています。高金利と第3四半期での驚異的な4.9%の成長率を考慮すると、市場の予想が裏付けられます。
現在のところ、来年末までの大幅な利下げを正当化するような資料はないため、米経済が他国の経済に比べて、堅調に推移しているとのデータが続く限り、市場は金利経路を上方修正し、結果として、さらなる米ドル上昇となる可能性があります。米ドルが反転して、下降トレンドなるには、一連の低調な経済データが必要となるでしょう。
中国の不動産セクターに再び脚光
米株式市場は、ダウ・ジョーンズはいくらか下落したものの、おそらく米長期金利の低下を受けて、S&P500と金利に敏感はナスダックは小幅上昇しました。しかし、本日のアジアセッションでは、混迷する中国の不動産セクターが焦点となり、センチメントが後退しました。
昨日、ロイターは中国の平安保険が、碧桂園(カントリーガーデン)を買収して、債務を引き受けると報道しましたが、平安保険は本日この報道を否定しました。香港のハンセン指数は前日の上昇を反転して赤字で取引を終え、一方中国本土の不動産指数は3%近く下落しました。
また、中国のインフレ率は、CPI(消費者物価)指数が前年比0.2%低下し、PPI(生産者物価)指数もマイナス2.6%と示唆されました。これにより、火曜日の中国の輸出縮小拡大に続いて、中国経済の見通しが悪化することが示唆されています。
原油の需要懸念から原油価格下落、ゴールドも下落
原油価格は昨日、中国からの需要低下の懸念が重荷となり、また中東での紛争への市場の懸念が後退していることから、引き続き下落しました。米国石油協会の報告によると、先週、1190万バレル増を発表し、米国からの需要低迷の兆候もあります。この在庫増について、米エネルギー情報局がその数値を正式に公表すると、2月以来の規模となります。しかし、エネルギー情報局によるシステムアップグレードのため、その公表は11月15日まで延期となりました。
ゴールドも昨日、中東へのリスクの懸念が後退する中、小幅下落しました。米ドルは上昇、米長期金利は低下と方向が分かれる中、ゴールドは米ドル上昇に影響されるようです。したがって、米ドル上昇がしばらく続く場合、ゴールドは売り圧力に晒される可能性があります。