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・本日の米非農業部門雇用者数では堅調な労働市場示唆か
・本日の米雇用統計で米ドルは12週連続上昇となるか
・国債利回りの上昇一服でゴールドと株価は安定、原油価格下落
本日の非農業部門雇用者数の発表に市場は注目
本日の米雇用統計の発表を前に、世界市場には緊張の静寂感が戻ってきました。今週金融危機以来の最高値まで上昇した米国債利回りは、どうやら安定し、本日の米非農業部門雇用者数の結果次第で、今後も上昇するか、または後退するかの瀬戸際に立っています。
予想によると、本日の米経済データも堅調になると見られています。非農業部門雇用者数は9月に17万件と予想され、先月よりは小幅減少ですが、全体としては依然として健全な数字と言えます。一方で、失業率は3.7%まで低下すると見られ、賃金の伸びは月次ペースで勢いを取り戻すと予想されています。
米労働市場は、多くの経済データによると明るい見通しであると言えるでしょう。失業保険申請件数は9月に減少しており、大量の解雇の兆しは見られません。同様に、ISM調査の雇用サブインデックスは引き続き雇用の伸びと一致しています。主な下振れリスクは、軟調だったADP雇用報告によりますが、このデータは非農業部門雇用者数の予測示唆としての実績はまだ不明瞭です。
米労働市場は、多くの経済データからは堅調さを引き続き示しており、本日の政府による雇用統計によって確認されると、米国債利回りの上昇となり、結果として米ドルの上昇トレンド再開のサポートとなる可能性があります。
米ドルは快進撃となるか
広い視野から考察すると、米ドルは12週連続で上昇しています。この上昇の背景には、底堅い経済ファンダメンタルズと米国債利回りの上昇の要因となっている債券発行の増加があり、米ドルは為替市場の君主としての地位を再度確立しました。
他の主要通貨の暗い見通しも米ドルの快進撃の一役を買っています。ユーロは経済成長への懸念、ポンドも軟調な労働市場とリスク選好の後退、日本円は金利差から、それぞれ打撃を受けています。また、コモディティ連動通貨も中国経済への懸念から下落しています。
これらの要素は、近い将来にすぐに反転するとは考えられにくいでしょう。先行指標によると、米経済は莫大な政府支出と住宅ローンの固定金利のおかげで高金利の影響が遅れて反映されるため、回復力を維持していることが示唆されています。一方で、債券発行は今四半期氾濫すると見られ、米国債利回りは上昇し続けるでしょう。
反対に、欧州と中国の経済減速が終わりに近づいていると示す指標はあまりなく、ドル高は今後も拡大する余地があると思われます。
ゴールド続落、原油価格もさらに後退
今週もゴールドは下落で取引を終えそうです。昨日ゴールドの下落は、200週移動平均線を下回った後安定したものの、実質利回りの急上昇と米ドル上昇が重荷となり、今週は大きな損失に向かっています。本日の米雇用統計が堅調となる場合、ゴールドはさらに押し下げられる可能性があります。反対に本日の指数が軟化する場合は、ゴールドにとっては回復の起爆剤となり得ます。
原油価格は昨日、2連続セッションで下落し、WTI原油は今週約9%の損失に向かっています。この損失は変動するエネルギー市場でも、かなり大きい損失と言えます。世界的な経済成長への懸念の中、需要見通しの再評価が主な売りの一因とも見られますが、ロシア政府がディーゼル油の輸出禁止措置を解除したとのレポートもこの売りに貢献したかもしれません。
原油は現在、8月下旬と同じ水準で取引されており、価格的には「得やすいものは、失いやすい」ケースだったといえます。需要環境が軟化し、米国の石油生産が増加する中、OPECプラスが大規模な供給減産を展開しない限り、原油価格の反発は難しいでしょう。