XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App RB F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
・米サービス業は予想外に拡大示す
・ECBメンバーは来週会合での利上げも選択肢と発言
・英中銀総裁は利上げのピークは間近と発言
・好調な米ISM非製造業PMIでインフレ懸念再浮上の中、米株価下落
好調な米ISM非製造業PMIで米ドル上昇
昨日の米ドルは、ポンドとスイス・フランに対して上昇しましたが、他の主要通貨に対しては、ほぼ横ばいで取引を終えました。
昨日の米ISM非製造業PMIは、予想の小幅低下に反して大きく上昇し、2月以来の高水準となりました。新規受注と仕入価格指数がともに著しく上昇し、FRBの11月での利上げの確率は、一時60%まで近づき、来年の利下げ幅は縮小しました。
とはいえ、昨日の後半、米ドルは明確な理由なしに下落し、11月のFRB利上げ観測も50%まで後退しました。しかし、今月20日のFRB政策会合に向かって、市場は経済成長のダイナミクスに着目し始めており、米ドルは他の主要通貨に対して上昇を続ける可能性があります。
ユーロ圏とイギリスの経済データによると、経済パフォーマンスはともに低迷を示唆している一方で、米経済データは、米経済が好調であることを浮き彫りにしています。また、米ドルは中国経済への懸念からもさらに恩恵を受けています。中国の8月の貿易データは、予想を上回ったものの、輸入と輸出ともに減少し、市場の懸念が再浮上しています。市場は、中国政府による経済減速のテコ入れとなる更なる刺激策の導入を期待しているようです。
ECBメンバーは来週の会合で利上げも視野に
昨日のユーロは、米ISM非製造業PMIだけでなく、ECBメンバーによる発言も焦点となりました。全体的にECBメンバーは、来週の政策会合にて利上げが選択肢として残されていることに同意しているようです。中には、今利上げを一時停止して後で利上げをするよりも、今利上げをして後で一時停止することへの賛同を明確にするメンバーもいます。
しかしながら、来週のECB会合での一時停止の確率は65%で、市場が高いインフレ率よりも、経済パフォーマンスに関心があることを裏付けています。とはいうものの、12月末までの0.25%の最後の利上げに対しても、似たような確率を織り込んでいます。
こういった状況は、来週のECB会合に大きな意味を持ち、利上げが実施される場合、ユーロの上昇につながるでしょう。ただし、来週利上げを実施しない場合でも、あと一回の利上げだけでは不十分であると市場が確信するほどタカ派であると判断する場合、ユーロが上昇する可能性があります。反対に、ECBが粘着性のあるインフレよりもユーロ圏経済の動向に懸念を示し、引き締めサイクルの終焉であることを示唆する場合、ユーロはさらに下落する可能性もあります。
英中銀総裁は利上げ終焉を示唆、カナダ中銀は金利据え置き決定
イングランド銀行ベイリー総裁は昨日、頑固なインフレから借入コストがさらに上昇する可能性があるものの、利上げの終了は「間近である」との認識を明らかにしました。市場はイングランド銀行による0.25%の利上げをあと2回織り込んでいますが、ベイリー総裁のこの発言をハト派と受け止めたことで、昨日のポンド下落のなったのかもしれません。
他にも昨日、カナダ銀行が金利を据え置きましたが、根底にあるインフレ圧力の持続を懸念し、必要に応じて利上げを行うことを明確にしました。今のところ市場は、カナダ銀行が10月の次期会合でも据え置きすると予想していますが、来年の3月までの0.25%の利上げの可能性はわずか40%ほどとなっています。
好調な米ISM非製造業PMIで米株価続落
米株式市場は昨日、再び赤字で取引を終え、ナスダックが特に下落しました。これはおそらく、堅調な米ISM非製造業PMIでFRBの金利経路が上方修正されたことによると思われます。
ここ最近の米株式市場上昇を牽引しているのは、高成長のハイテク企業で、これらの企業は今後の予想フリーキャッシュフローを割り引いて評価されるため、正味現在価値は、ある程度の圧力に晒されています。しかし、多くのハイテク企業は今後数年間の成長が予想されており、市場が来年のある程度の利下げを織り込んでいる限り、この株価下落は、広い範囲での上昇トレンド内の調整として分類されるかもしれません。