XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App RB F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
ジャクソンホール会議でのFRB議長講演を前に市場はディフェンス姿勢
株価下落でリスク回避ムード、米ドルに恩恵
ユーロは下落幅拡大、ECB総裁講演はユーロのサポートとはならずか
パウエル議長の講演を前に市場には緊張感
本日のジャクソンホール会議でのFRBパウエル議長の講演を前に、世界市場は緊張感が戻ってきました。市場はレバレッジを引き下げ、リスクエクスポージャーを削減して、ディフェンスモードのようです。ジャクソンホール会議は、過去に大きな戦略変更を示唆する際に利用されたこともあって、市場はFRBの非公式会合と見ているようです。
焦点は、パウエル議長による金利経路についての発言となります。米国債利回りがサイクル上の最高値近くで取引されており、議長の発言はこの上昇の追い風となるか、または調整への起爆剤となるでしょう。いずれにせよ、米ドルや株式、そしてゴールドといった他の資産への波及効果をもたらすでしょう。
全体として、パウエル議長は選択肢をそのまま維持するでしょう。先月議長はデータに依存する姿勢を明らかにし、今回もこのアプローチからあまり逸脱しないと見られています。今年はインフレ面では大きな進展がありましたが、コアCPIが依然として4.7%であるため、パウエル議長がインフレとの闘いに勝利宣言をするのはまだ時期尚早と言えます。
実際、ここ最近の米経済指標の好調さを鑑みると、議長がタカ派に徹して、高い金利の維持を強調するリスクがあると言えます。あるいは、市場が現在たった20%以下と予想する9月の利上げを示唆する可能性があります。
米ドル上昇、株式市場は売りが加速
パウエル議長が高い金利の維持を強調する場合、さらに米利回りの上昇圧力となり、米ドルが急騰する可能性があります。反対に、株式やゴールドといった他の利回りに敏感な資産にとっては、いくらかの損失となるかもしれません。
しかし、パウエル議長が市場が予想するほどタカ派とはならない場合、「事実売り」を促すリスクがあり、売りが加速する市場効果が懸念されます。
ジャクソンホール会議を前に、米株式市場は昨日売り市場となり、その結果、安全資産が米ドルに流入しました。ナスダック100は、セッション中に1.5%も上昇した後、2.2%下落して取引を終えました。不安定なナスダックでさえ、この変動幅は大きいと言えます。
株式市場でのバリュエーションは伸び、企業収益は停滞し、利回りは急騰しており、株式市場は得に変動の影響をうけやすいと言えます。小売業者の中には、アメリカの消費力の低下を指摘する声もあります。AIブームからエヌビディアの決算報告は予想を大幅に上回りましたが、市場を維持することはできませんでした。中国やヨーロッパの経済が減速する中、市場の下振れリスクは加速しています。
ユーロとポンドは下落基調
米ドルが上昇する一方、ユーロとポンドは下落基調です。ユーロ/ドルは今週、ユーロ圏での低調な企業調査結果と世界的なリスクセンチメントの後退から、200日移動平均を下回りました。
市場はECBによる9月の利上げを現在五分五分と予想しており、ユーロ/ドルはさらに後退するかもしれません。この予想は、ここ最近の低調なユーロ圏の経済指標とポルトガル中銀センテノ総裁による景気の下振れリスク顕在化との発言からも極めて楽観的と言えます。
ECBによる利上げの壁は非常に高いようで、ラガルド総裁が本日ジャクソンホール会議の講演で同様の論調となる場合、債券市場ではユーロの価格設定を下方修正する可能性があります。