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中国経済への懸念が深刻化する中、株価は続落、利回りはさらに上昇
米株式市場は3週間連続で損失も米ドルは上昇基調
来週は中国人民銀行による利下げとFRBの動向についてはジャクソンホール会議に注目
リスク資産はさらに打撃
世界の株式市場の下落は、債券利回りの急騰がいくらか緩和しているにもかかわらず、本日も終わる兆候が見られないようです。今週の株式市場は、中国経済での相次ぐ景気悪化のデータと米経済での引き締めサイクルの最終段階での勢いの取り戻しを示すデータから、厳しい状況に立たされています。
中国経済においては、この景気減速が世界的な市場に及ぼす波及効果について懸念され、米経済においては、FRBの利上げへの長期化への憶測から、不確実性が高まっているようです。
今月は米株式市場にとって、VIXボラティリティ指数が2か月半ぶりの最高値まで押し上げられ、散々な月となりました。S&P500は、7月後半の高値から5.1%下落し、金利に敏感なナスダック総合指数の損失は、8%に近づいています。どちらも、3週間連続で下落に向かっています。
人民元は安定も利下げ観測から先行き不透明
株価下落に続いて、中国人民元も下落しており、昨日オンショア取引とオフショア取引の両方において、対米ドルで2022年11月以来の最安値を更新しました。中国人民銀行は今週、為替介入を強化したと伝えられており、人民元は昨日の1ドル7.35元弱から本日の7.31元前後に堅調に推移しています。
しかし来週月曜日に、中国人民銀行が1年および5年のローンプライムレートを引き下げると予想されており、人民元に対する新たな売りを促す可能性があります。
中国政府によるセクターを限定した刺激策とともに、この段階的な利下げは、これまでのところ、不動産セクターの流動性収縮が悪化しているように見えるため、中国経済に現れる亀裂の拡大への市場の懸念緩和に至っていません。流動性危機は、中国経済への影響だけでなく、世界的な巻き添えを引き起こすリスクがあります。
中国経済の危機を反映することが多い豪ドルは、これらのネガティブな兆候の矢面に立たされており、昨日9か月ぶりの安値0.6363ドルまで下落しました。
来週のジャクソンホール会議に向けて米ドル上昇
一方で米ドルは、昨日他の主要な通貨に対して2か月ぶりの高値を更新した後、本日やや軟調気味ですが、5週間連続の上昇に向かっています。この米ドルの反発には、安全資産への流れも多少ありますが、ここ最近の米国債利回りの上昇があります。
米10年債利回りは、2022年10月以来初めて4.30%を超え、2007年以来の水準に近づいています。今週の好調な米小売売上高とともに、堅調な住宅市場と失業保険申請件数により、市場は来年のFRBによる積極的な利下げ観測を後退させました。
今週公開されたFRBの前回政策会合議事録では、今後の金利経路についてのヒントが得られなかったため、来週金曜日のジャクソンホール会議におけるパウエル議長の演説に大きな期待が向けられています。
ポンドと円は下落、ビットコイン急落
その他では、本日英小売売上高が期待外れの結果となったことから、ポンドのこれまでの上昇が一服しました。7月の日本のコアCPIは、予想通り前年比3.3%から3.1%に減速し、日銀への景気刺激策脱却を早める圧力が緩和されたことから、円安が進行しました。1ドル146円を一時超えたことから、日本政府による為替介入への警戒感が高まる中、145円50銭付近まで後退しました。
利回り低下によりゴールドはその損失の一部を取り戻し、1オンス1,890ドル辺りで落ち着きました。しかしビットコインが昨日7%下落し、現在も圧力に晒されています。一部の報道によりますと、イーロン・マスク氏のスペースXが、ビットコイン持ち株の一部を売却したと伝えられたことで、昨日の大規模な売りを引き起こしました。最新の情報では、ビットコインは、26,530ドル前後で取引されています。