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米7月非農業部門雇用者数の予想を下回る結果で米ドル下落
先週金曜日の米ドルは、一つの主要通貨を除く他通貨に対して、下落したものの、今週は安定の兆しを見せています。
米7月非農業部門雇用者数の予想を下回る結果が米ドル売りの要因に繋がったようです。米7月非農業部門雇用者数は市場予想の20.0万人増に対して、18.7万人増の結果となりました。5月、及び6月の結果も下方修正されました。
米7月失業率は3.5%まで改善し、米7月平均時給は予想以上の伸びとなったものの、利上げ観測には繋がりませんでした。米ドルに加えて、米国債利回りも低下しました。FF金利先物市場では、米雇用統計発表後に2024年の利下げ確率が上昇しました。
次の米ドルのリスク要因は、今週木曜日に発表される米7月消費者物価指数になります。米7月ISM非製造業PMIのサブインデックスでは、予想以上に物価上昇圧力の強まりが見られ、米7月PMIでの根強いインフレが懸念材料として浮き彫りとなったことを考慮しますと、米7月消費者物価指数を取り巻くリスクは上昇傾向にあります。米7月平均時給の上昇も、この見通しを後押しする結果となりました。
米7月消費者物価指数が予想外に強い結果となった場合、市場が9月利上げの可能性を再検討し、利下げ観測が後退するかもしれません。この場合、米国債利回りと米ドルが再び上昇するでしょう。米7月消費者物価指数が予想外に脆弱な結果となった場合、市場は真逆の反応が見られるでしょう。
カナダ雇用統計でカナダドル下落、日銀はインフレ継続の見通しを議論
カナダドルは米ドルに対して下落しなかった唯一の通貨でした。カナダドルがカナダの雇用統計結果で十分下落済みだったことが要因でしょう。カナダ7月新規雇用者数は市場予想の2.11万人増に対して、6.4万人減となりました。これにより、次回政策会合での利上げの公算は大幅に低くなりました。
先週木曜日と金曜日に上昇した円は、本日には下落に転じています。本日、日銀は今月の政策会合の発言内容をまとめた「主な意見」を公表しました。物価上昇圧力に関する議論では、賃金、及び物価上昇が過去に前例のないペースで加速する可能性を指摘した委員もいました。日銀が今後数か月内に金融政策正常化に前向きな姿勢を示したものの、円は先週からの上昇を継続しませんでした。
米株価は米雇用統計後の上昇から下落
米7月非農業部門雇用者数の予想を下回る結果を受けて、米株価は上昇しました。しかしながら、投資家が週末前にポジションの手仕舞いに動いた為、米3主要株価指数は下落に転じました。
米利下げ観測は米株価にとってポジティブな要因ですが、テクニカル指標、及びバリュエーションは、殆どの投資家が購入を見合わせる水準にまで上昇しています。したがって、現時点での緩やかな調整の動きは当然の流れでしょう。
しかしながら、現時点で下落相場への転換と判断することは時期尚早です。下落相場への転換の可能性を調べるには、2024年の利下げ観測が十分に後退する必要があります。まず、市場の関心は、今週木曜日の米7月消費者物価指数に向けられます。その後に発表される経済指標結果やFRBの見解も利上げ継続を後押しするかに注目されます。米7月消費者物価指数の発表後、利下げ観測が十分に維持されている場合には、米株価の上昇が再びスタートするでしょう。
先週金曜日の米ドルと米国債利回りの下落を受けて、ゴールドは若干値上がりしたものの、本日は下落に転じました。サウジアラビア、及びロシア等の主要な原油産出国が減産継続を決定した為、原油価格は一段と上昇しています。