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日銀の市場介入で円安継続
昨日、国債利回り急騰を回避させる為、日銀が予想外に市場介入したことを受けて、円が対主要通貨で急落しました。先週金曜日、日銀がイールドカーブコントロール修正の発表で市場をサプライズさせた後、日10年債利回りが急騰しました。
日銀の許容範囲が不透明だった為、市場での若干の混乱に繋がったようです。現在の所、0.60%がボーダーラインと見なされています。0.60%は日10年債利回りの過去9年で最高水準となっているものの、円安転換の目安となっています。
日銀は、政策転換についてより明確に説明する必要があります。明確なガイドラインが提示されない場合、円急落のリスクがある為、今後数週間の植田総裁の手腕が試されるでしょう。
米景気後退リスク低下で米ドル上昇、ユーロ下落
本日、ドル/円は続伸し、3週間ぶり高値142.84円を更新しました。米ドルは円だけでなく、上値の重いユーロとポンドに対しても上昇しました。
米利上げサイクルの終了を市場が今までになく確信する中、米景気後退の回避への期待も浮上しています。現在の所、ユーロ圏よりも米国の景気見通しは明らかに良好です。
7月FOMC政策会合やシカゴ連銀のグールズビー総裁の発言からも、FRBも楽観的見通しを維持していることが明白です。グールズビー総裁は9月の追加利上げの可能性を排除しなかったものの、信用状況の引き締まりが継続する中、今までの利上げにより、景気を後退させずにインフレを抑制できることに市場が期待しているとの見解を示しました。
FRBの楽観的見通しを見極める為、本日に発表される米7月製造業PMIに市場は注視するでしょう。
昨日に発表されたユーロ圏第2四半期GDPは、予想を上回る結果となりました。しかしながら、ユーロ圏7月消費者物価指数は、予想程の低下は見られませんでした。昨日の経済指標結果はユーロにとってポジティブ要因となりますが、ECBが追加利上げを実施するかは不透明です。
豪政策金利据置と中国PMIの脆弱な結果で豪ドル急落
本日、オーストラリア準備銀行が政策金利の据え置きを発表した後、豪ドルは昨日の1%の上昇全てを失いました。追加利上げの余地は示されたものの、声明文内での追加利上げの必要性は十分に示されず、年内追加利上げの可能性は僅か50%となっています。
売り圧力加速した豪ドルは、対円でも下落しました。中国経済の見通しへの懸念も、豪ドル安の要因となったようです。
中国7月製造業PMIは、予想の50.3を下回る49.2となり、過去6か月で最低水準となりました。過去数週間、中国政府は、国内消費と不動産業界を下支えする為、追加景気対策の準備を進めています。しかしながら、本日の経済指標結果から判断すると、中国政府が発表した追加景気対策だけでは不十分な可能性があります。
中国政府の追加景気対策を受けて、昨日の原油先物相場は3か月ぶり高値まで急騰しました。しかしながら、本日のPMI指数の脆弱な結果を受けて、原油先物価格は下落しています。
昨日の米株式市場は、米企業の好調な決算結果で上昇しました。本日には、AMD、BP、ファイザー、キャタピラーの決算結果が発表されます。