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・昨日の堅調なADP 雇用報告とISM非製造業景気指数の後、本日は米雇用統計発表に期待
・世界的な債券利回りの上昇で米ドル上昇は抑制
・株価下落で円高へ、ゴールド下落も原油価格は続伸
好調な米経済指標の発表が続きFRB金利経路修正か
本日は米非農業部門雇用者数の発表を控え、リスク選好センチメントは後退しているようです。今週の堅調な米経済指標により、米経済への景気後退懸念が後退しているため、FRBとその他の中銀による引き締めサイクルに対するタカ派的な期待が高まっています。
製造業など一部のセクターには大きな亀裂が見られるものの、米経済の減速に関して、様々な憶測が飛び交っています。昨日のADP雇用報告では、民間雇用者が49万7千件と驚くほど急増したことが示されました。
民間企業調査であるADPと非農業部門雇用者数は過去に一致しないこともありましたが、データが示唆するには、本日の米雇用者数も予想の22万5千件を大幅に上回ると見られています。
昨日のISM非製造業景気指数もこの予想を裏付けているようで、雇用指数が3か月ぶりに増加したことから、6月の労働市場の改善を示唆しています。一方で、総合景気指数も予想を上回り、サービス部門の経済活動が2月以来の強さを示しました。
FBRの利上げ観測高まる
FRBによる利上げ継続の憶測も高まり、市場はここ数か月でFRBによる利上げを2回織り込んでいます。水曜日に公開された先月のFRB会合の議事録でも、金利据え置き決定に懐疑的なメンバーがいたことが明らかになっています。
ダラス連銀のローガン総裁も昨日、これまでの引き締め政策が経済に影響を与えるのに時間がかかるとの考えに懐疑感を持っていると述べました。
基調的な物価指標が高止まりしているにも関わらず、ISMの支払い価格指数では、6月は製造業、非製造業ともに低下となるなど、FRBはインフレ面では重要な進歩を遂げています。もし本日の平均収入の伸びが予想よりも緩和する場合、FRBによる積極的な利上げ観測は後退するでしょう。
利回り上昇で米ドル上昇は抑制、円高へ
一方株式市場と債券市場では昨日、インフレ抑制のために、FRBだけでなく世界の中銀による引き締めの必要性への憶測から警戒感が高まっています。米2年債利回りは、2007年以来の高水準を記録し、10年債利回りは今年前半の銀行破綻からの混乱前の水準まで近づいています。
しかし、欧州やカナダ、そしてオーストラリアの利回りも上昇しており、米ドルが利回りの急上昇から恩恵を受けるのは難しいようです。ドル指数は今週、わずかに上昇しており、円の反発がなければ、さらに上昇していたでしょう。
日本円は現在、リスクセンチメントの後退からの安全資産のフローと、日本政府による介入への警戒感から恩恵を受けています。
日銀の内田副総裁は、新聞のインタビューに答え、政策修正が早ければ今月との憶測に水を差しました。しかし、5月に日本の賃金の伸びが1995年以来の高水準まで持ち直したことは、年内での政策修正観測の後押しとなり、本日の円の上昇の追い風となった可能性があります。
利回り上昇が重荷となり株価とゴールドは下落、原油価格は上昇
昨日、債券利回りが全面的に上昇したことで、株式市場は下落しました。しかし本日、米国先物がわずかに赤字で取引され、欧州市場も強弱混合であることから、株式の売りは緩和されているようです。
利回りの急上昇からゴールドの上昇は抑制されています。昨日ゴールドは、1オンス1,900ドル近くの安値を更新しましたが、本日は何とか小幅上昇しているようです。
一方原油先物は、OPECプラスによる減産計画の延長の中、2週目の上昇に向かっています。また、米経済の底固さと中国政府による経済支援政策の示唆も、原油価格上昇を支えているようです。