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・中国の利下げでも経済成長への懸念高まり、市場のムードに変化なし
・FRBパウエル議長の議会証言を前に米先物は苦戦、米ドルは横ばい
・円安は一服、英CPI指数前にポンド軟化、豪ドルは豪中銀の会合議事録公開後に下落
中国政府による刺激策は不十分で対応遅し?
昨日、ほぼ全ての株式市場は下落しました。これは、中国での利下げが、低迷する中国経済への懸念を払しょくできなかったことと、他の中銀の利上げへの期待が絶えず変化していることが原因と思われます。中国人民銀行は、先週の他の貸出金利の引き下げと同様、1年物と5年物のローンプライムレートをそれぞれ0.1%引き下げました。
この利下げは大方予想されており、市場では当初、経済再開後の回復強化への兆候と見られていました。しかし、株式市場の下落となった背景には、中国政府が先週の閣議でも大幅な刺激策を打ち出さなかったことへの不満を示唆しているといえるでしょう。
このため、中国の株式は緩やかな下落でしたが、香港の株式では、アジアでの売り圧力に晒されました。中国の情勢に敏感な豪ドルも圧力を受けました。また本日公開のオーストラリア準備銀行の前回の会合での議事録にて、今月の利上げが「微妙なバランス」の議論の結果だったことが明らかになり、豪ドル下落の一因となりました。
豪ドルは、本日最も下落している主要通貨で、米ドルに対して、約0.8%ほど下落しています。
株式市場と米ドルはパウエル議長の議会証言の行方に注目
一方欧州株式市場のムードは少し改善したものの、米先物が赤字のまま取引され、ともに苦戦したようです。今週の株式市場は、水曜日と木曜日に予定されているFRBパウエル議長の議会証言が焦点となるでしょう。
今年の追加利上げについて様々な憶測が飛び交う中、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁他、FRBメンバーによる講演も予定されています。
市場は現在、年内にあと一回の0.25%の利上げを予想しているのに対し、FRBはドットプロットにて2回の利上げを織り込んでいます。仮にFRBが今年金利を据え置きにするとしても、来年早々利下げをする可能性が低いため、パウエル議長が議会を説得できれば、ドルはいくらか上昇する可能性があります。
ドル指数は先週のFRB会合後の安値から、やや反発しましたが、ここ数日の円安から本日は日本円は回復しているため、ドル指数は下落基調です。
円安は一服、ポンドは明日の英CPI指数前にやや下落
先週の日銀政策会合を前に、日本円は下落基調でしたが、日銀による現状維持が発表されると円安に拍車がかかりました。本日の反転は、日本の財務大臣による口頭での介入警告と、ドル/円が重要なテクニカルレベルである142円50銭近辺に近づいたことから利益確定への動きによって引き起こされたようです。
10年国債利回りも珍しくここ数日急落しており、円の反発は一時的なものと考えられます。
他の通貨では、ポンドが明日の英CPI指数を前に、1.28ドルを下回って取引されています。このCPI指数の結果は、木曜日のイングランド銀行による利上げ幅の決定を左右する可能性がある重要な指標となります。ポンドは今年、最も上昇している主要通貨ですが、市場がイングランド銀行による引き締めを過大評価しているリスクがあります。
一方、本日ドイツの生産者価格指数が予想を下回ったことから、ECBのレーン専務理事が7月以降の利上げを確約することを拒否したにもかかわらず、ユーロは堅調に推移しています。