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・今週はFRB、ECBそして日銀による政策金利決定が続く
・明日の米CPI指数発表は、FRBの決定へ影響大
・日本円は対ポンドで7年ぶりの安値、トルコリラは急落
今週は日欧米の政策金利発表等、重要なイベントが続く
今週は、世界市場にとって重要なイベントが控えています。日米欧の中銀による政策金利決定は、特に市場の予想に反する決定の場合、ほぼ全ての資産に影響を及ぼし、ボラティリティ上昇となるでしょう。
アメリカの場合、明日の米CPI指数の発表が、水曜日のFRB政策決定に大きく影響すると思われます。
米経済指標は、堅調な労働市場と今四半期2%のGDP成長率とともに、依然として好調であることを示唆しています。しかし、FRBメンバーが利上げに慎重な姿勢を示し、利上げ再開の前にデータを吟味することを示唆しているため、市場は今週の利上げの確率をわずか25%と予想しています。
明日のCPI指数に著しい変化がない限り、FBRは引締めサイクルの一時停止をし、金利予測である「ドットプロット」の更新と来月の利上げ再開の可能性を示唆する声明に重点に置くと見られています。したがって、米ドルの反応は、他の中銀による政策決定などに依存することになるでしょう。
ECBの決定によってはユーロ失速の可能性
一方ユーロ圏の経済は、テクニカル・リセッションに陥っていますが、今週の木曜日にECBが利上げを停止する可能性は低いです。ECBが既に利上げの意思を公表しているため、0.25%の利上げが完全に織り込まれています。
したがって、今週のECBの会合は、今後の方針について重点が置かれるでしょう。市場の価格設定は、7月に再度の利上げを示唆していますが、今後のデータが経済成長とインフレの冷え込みを示す場合、ECBは方針を変更する可能性があります。
このような状況の下、ECBは、選択肢を開いたまま、慎重にかつ辛抱強く対応するでしょう。ユーロ圏の経済は、すでに縮小しているため、ECBはこの景気後退を加速するような政策決定は望んでいません。もしECBがFRBに追随して来月の一時停止を示唆する場合、ユーロに打撃となる可能性があります。
ポンド/円は2016年以来の高水準を更新
一方ポンド/円は、ここ数か月、日銀とイングランド銀行の政策乖離とリスクセンチメントの上昇により、2016年以来の高水準で取引されています。イングランド銀行が引き締め継続を余儀なくされる中、日銀は引き締めをしないと市場は判断しているため、両中銀による金利差は拡大し続けています。株式市場の前向きムードもリスク相関にあるポンド/円には有利となります。
今週の金曜日の日銀の政策金利発表によって、円が続落するかが判断されるでしょう。日本の経済は、飛躍的に改善しましたが、日本政府は最近のインフレと賃金上昇への継続に懸念を示しています。このため、日銀が金利の引き締めを行うのは時期尚早である可能性があります。日銀が現在の政策修正を見送る場合、日本円は、他の中銀の決定とリスク選好の行方に影響されることになるでしょう。
最後に今週、トルコリラは過去最低の安値を更新しました。先週、エルカン氏がトルコ中央銀行の総裁に任命されましたが、現在8.5%の金利を約3倍の25%まで引き上げるとの憶測にも関わらず、対策を講じませんでした。金利が劇的に上昇するとの見通しでさえ、信用環境の急激な引締めが最終的に景気後退を引き起こすとのリスクから、市場の落ち着きは取り戻せないようです。