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・米ドル小幅下落、低調な米製造業景況指数も株価上昇
・本日の米小売売上高と債務上限問題への協議に注目
・低調な中国経済指標から再開への期待に打撃
低調な米製造業景況指数も株価は上昇
今週、世界市場は明るい雰囲気で取引をスタートさせました。米株式市場では、ハイテク銘柄と半導体銘柄の上昇が牽引し、コモディティ価格は慎重な回復を見せて、米製造業調査の暗い見通しを一蹴しました。
ニューヨーク連銀製造業景況指数は、5月に新規受注が急激に減少したことから急低下したため、今後の成長鈍化を示唆する前兆となりました。しかし、製造業がパンデミック後の後遺症に悩まされていることは周知の事実であるため、市場はそれほど懸念材料とは見ていないようです。
ナスダック総合指数は0.66%上昇して、昨年8月以来の高水準で取引を終えました。この上昇を支えた要因は、今年後半におけるFRB利下げ観測と予想を上回る決算報告によるものと思われます。過去数四半期にわたる日本と中国からの流動性の注入も、FRBによる量的引き締めによる流動性流失を上回り、有益となりました。
依然として、株式市場の見通しは、バリュエーションが伸び悩み、利益の伸びが停滞またはマイナスとなる環境の下、厳しい状況にあります。特に株式市場は完全な形を織り込んでいるため、失敗の余地はほとんどありません。
債務上限問題を巡っての再度会談を前に米ドル小幅下落
為替市場においては、期待外れの米経済指標とFRBメンバーの相次ぐ発言から、米ドルの軟化が見られます。FRBメンバーらが、次回会合での利上げの可能性を示唆していますが、利上げ実現への障壁は高いといえるでしょう。
一方市場は、6月の利上げをわずか15%と見込んでおり、現実的ではないと考えているようです。このため、米経済データが、さらなる利上げの可能性や差し迫った利下げの先延ばしを示唆する場合、米ドルは今後数週間で復活するチャンスがあるかもしれません。
本日は米小売売上高の発表とともに、バイデン大統領とマッカーシー下院議長との間で債務上限問題についての会談が再度行われるため、関心を集めるでしょう。米小売売上高は、バンクオブアメリカの月別支出データの下振れ予想に反して、4月に0.8%の上昇が見込まれています。
債務上限については、このままだと6月上旬にも債務不履行に陥る可能性がありますが、バイデン大統領と共和党側にまだ大きな溝があり、それまでに合意に至る可能性は低いでしょう。現実として、いくつかの特別措置によって、デフォルトが数週間遅れることも可能であるため、実際のXデーは7月に近いです。これまでのところ、財務省短期証券とクレジットデフォルトスワップにおいて、市場の懸念が表れていますが、Xデーが近づくにつれて、他の市場にもこの懸念が波及するリスクがあるでしょう。
中国の経済指標は期待外れの結果に
本日は、中国から4月の予想外に低調な経済指標が発表されました。
中国での小売売上高と鉱工業生産は、ロックダウンだった前年から年間比は大幅に増加したにも関わらず、予測を大きく下回りました。このデータによると、中国の経済再開は勢いを失いつつあり、中国政府の掲げる成長目標を達成するために、何らかの刺激策が必要であることを示唆しています。