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・FRB銀行貸出調査で景気後退懸念が後退で米ドル小幅上昇
・センチメント向上からリスク関連通貨は上昇基調
・本日の米CPI指数発表に注目
・米株式市場も米CPI指数発表前に様子見
FRB銀行貸出調査により米ドルは小幅上昇
米ドルは昨日、ユーロやポンド、日本円に対してはいくらか上昇しましたが、リスク連動通貨である豪ドルやNZドル、そしてカナダドルに対しては下落しました。本日の米ドルは、ほとんどの主要通貨に対してわずかに上昇しているようです。
FRBが実施した銀行貸出に関する調査では、信用状況の引き締まりは継続しているものの、これは銀行セクターの深刻な状況ではなく、これまでの利上げによる可能性が高いことが示唆されました。これにより、市場の米ドル買いとなったようです。リスク連動通貨が、米ドルに対して上昇しているという事実は、この調査が米国の差し迫った景気後退への懸念をいくらか緩和させたことを示唆しています。
とはいっても、為替市場のボラティリティは依然として抑制されており、ドイツ銀行の通貨ボラティリティ指数はやや回復したものの、1年ぶりの低水準にとどまっています。おそらく、米CPI消費者物価指数の発表を明日に控え、市場は大きなポジションを取ることに消極的なのかもしれません。また、債務上限の引き上げに関して、米議会で膠着状態が続いていることも一因といえるでしょう。市場は現在、90%が6月会合における利上げの一時停止を支持しており、年末までの0.70%相当の利下げも織り込んでいます。
明日発表の米CPI指数に注目
米CPI指数については、総合指数は前年比5.0%で安定し、コア指数は5.6%から5.5%に低下すると予想されています。とはいえ、米ISM指数と S&PグローバルPMI調査で今月の生産物価が上昇したことから、明日のCPI指数が上昇する可能性があります。
実際にCPI指数の上昇が加速する場合は米ドルも上昇するかもしれませんが、強気の反転となるには時期尚早でしょう。米PMIにより価格の加速が明確になった後もFRB利下げ観測は後退しなかったことから、利下げ観測が消失する可能性は低いといえます。ECBとイングランド銀行が今年、利下げを行わず、利上げを継続すると見られている限り、米ドルはユーロとポンドに対して下落傾向となる可能性があります。
米株式市場も変動なし、原油価格は回復を拡大
米株式市場もあまり変動は見られないようです。ダウ・ジョーンズは0.17%下落しましたが、ナスダックは0.18%上昇し、S&P500は横ばいで取引をおえました。米CPI指数を前に株式市場も大きなポジションを取ることに消極的で様子見になっていることを裏付けています。CPI指数上昇のサプライズは、株価下落につながるでしょうが、大きな影響とはならないでしょう。
FRB利下げ観測が支持される限り、高成長企業への投資は活発化し続ける可能性があります。これらの企業は主に、今後四半期および数年の予想キャッシュフローを割り引いて評価されるため、低金利を組み込むことで現在価値が高くなります。S&P500の下落は、4,050のサポートゾーン近くで買い注文を引き起こすかもしれませんが、4,150の重要な壁を突破して反発する可能性も秘めています。
FRBによる6月の利上げ停止示唆や、健全な米雇用統計、そしてFRBの銀行貸出調査の結果から、市場の景気後退への懸念は緩和していると言えます。このため原油価格は反発し、続伸を維持しました。さらに、カナダの主要産油地域であるアルバータ州で発生した大規模な山火事により供給不足への憶測が高まり、原油価格の上昇となった可能性があります。