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・銀行危機緩和で株価は続伸
・堅調な米国債利回りと米ドルで円安に
・楽観ムード改善とイラク供給懸念で原油は2週間ぶりの高値更新
株式市場は回復再開へ
米株式市場は昨日、市場が落ち着きを取り戻したにも関わらず、下落で終了しました。しかし本日、世界の株式市場は前向きなスタートを切り、銀行を巡る混乱で更新した安値から復活し上昇しています。
しかしながら、銀行危機への懸念が一段落した現在も、市場は、米地方銀行と欧州銀行大手の信頼性に対して危惧しており、将来何が起こるか警戒していることは間違いありません。
欧州株式市場も主にアジアでの好調なパフォーマンスに支えられ、本日黒字でスタートしました。これは、中国のIT大手であるアリババが6つの事業部門に分割され、新規公開株式を検討しているとの発表により、香港のハンセン指数がアジアセッションで上昇を牽引したことによります。
アリババの再編は、中国当局との長年の対立を解消し、また中国のテクノロジーセクターに対する政府の取締り緩和を示唆しています。アリババの米国上昇株は昨日、14.3%急騰し、リスクオンムードの高まりに拍車をかけました。
市場にはまだ先行き不透明さ残る
Eミニ先物は、本日米株式市場の始値の高さを示していますが、市場には方向性が欠けているようです。第4四半期の終わりに差し掛かり、第1四半期が始まる来週、市場は株価上昇が継続することに消極的なのかもしれません。
しかし、米経済の堅調なデータは、FRB利上げ観測につながるため、市場は上振れへの可能性を抑制させているのかもしれません。
昨日発表されたコンフェレンス・ボードによる3月の米消費者信頼感指数は、予想以上に上昇しました。これにより、米株式市場の上昇となった可能性がありますが、FRBが次回の会合にて、再び利上げを行うのか、または利上げを停止するのかについては意見が分かれています。
セントルイス連銀ブラード総裁は、マクロ・プルーデンス政策が銀行を取り巻くストレスの抑制に功を奏したと評価した一方で、金融政策はこれとは別にインフレ抑制を目標とすべきと主張しました。
円安で米ドル上昇へ
政府当局が銀行システムの危機回避のために十分な政策を行使したとの自信の高まりにより、本日安全資産である円の売りが進み円安となっています。円は全ての主要通貨、特に銀行危機で打撃を受けた米ドル対して下落しています。
本日、米ドルは132円辺りで取引されています。しかし、米ドルは、特にユーロとポンドに対してやや下落しているようです。これは、単なるテクニカルな調整なのか、または2年債利回りが4.0%以上まで押し戻された後の堅調な回復の可能性もあります。
豪ドル下落、原油価格は上昇
円に次いで、オーストラリア・ドルも下落しています。これはオーストラリアの小売り売上高が低迷な中、2月のCPIインフレ指数が前年同月比で6.8%と減速したことから、豪中銀による来月会合での金利据え置きがほぼ確実視されているためです。
ゴールドは、ドル高が重しとなり、昨日の利益のほとんどを取り消しています。しかし原油は楽観的な見方が改善する中、3日連続で上昇しています。トルコのパイプラインを介した原油輸出を巡るイラクのクルド人自治区とバグダッド間の紛争も原油価格を押し上げています。この法的紛争は、日量約45万バレルの輸出量に影響を及ぼすと見られ、地域の供給に大きな打撃となるでしょう。