デイリーマーケットコメントー米ハイテク銘柄、収益報告を前に急騰で米株価上昇

投稿日： 2023年1月24日20時26分（JST）投稿. 詳細を読む JP Blog

• テクノ株急騰、本日はマイクロソフト社収益報告に注目
• ECBメンバーで利上げ意見分裂、各国PMIも混合結果でユーロは上昇緩和
• FRB利上げ停止観測で米ドル下落、ゴールドは高値更新

米ハイテク銘柄は収益報告に先立って急騰

昨日、FRBの利上げ停止観測から米株式市場は楽観ムードとなり、S&P500を4,000レベルに押し上げました。FRBメンバーのが0.25％利上げ支持を示唆したとの発言の後、先週金曜日の米株価急騰にもつながりました。

来週開催される米政策会合を前に不透明さがなくなり、また企業の前向きなレポートとともにハイテク株は上昇しています。株式市場のセンチメントの変化には、大手テクノ銘柄であるマイクロソフト社とアルファベット社による大量解雇のニュースが起因しています。

マイクロソフト社は、人気のチャットボットChat GPT の開発者である Open AI との提携関係の延長を発表しました。同社は本日の第4四半期の収益報告では減少が見込まれていますが、Chat GPTとの将来に関する話題で、ネガティブなニュースも吹き飛ばすかもしれません。

テスラ株価は、ここ数日で14％以上急騰しました。そのためナスダックは米株価主要指数の上昇を先導しており、その下降トレンドラインを上回ったところです。

今のところ、米株価の復活が持続可能か、一時的かはわかりませんが、市場は今年の成長見通しについて悲観せずにいられる理由が十分あると言えるでしょう。しかし、本日はS&PグローバルのPMI速報値の発表が控えており、その結果に注目されます。

ユーロ圏内PMI指数発表でユーロは上昇緩和、ポンドは下落

本日、米PMI指数の発表があり、12月の脆弱な測定値に続いて注目を集めるでしょう。米経済への懸念とインフレの減少とともに、FRBの態度軟化が予想され、米ドル上昇が緩和しました。しかしながら、他国の経済成長への懸念もあり、今週の米ドル下落も減速しているようです。

フランスとドイツのPMI指数は混合の結果となりましたが、ユーロ圏全体の指数は今月50を超えて成長となりました。しかし、ECBのメンバーには、急速な金利引き締めへの必要性に疑問を投げかける声もあるため、PMI発表前よりユーロの上昇は緩和しました。依然としてラガルド総裁は、金利の大幅引き上げを支持しているおり、タカ派意見がハト派を上回るでしょう。

ユーロは対米ドルで1.0860ドルで推移しましたが、ポンドは1.2300ドルまで下落しました。英サービス業PMIは1月に大幅に低下し、英経済は既に景気後退に陥っていると可能性が高まりました。

アジアセッションでは、木曜日発表の米第4四半期GDPとともに、オーストラリアとニュージーランドのCPIも材料視するでしょう。中国再開の楽観ムードの中、豪ドル・NZドルは今月最も上昇している通貨となっています。

米ドル下落もゴールドは高値更新

一方、中国再開への懸念の中、需要回復への期待がまだ十分に原油価格に影響していないようです。銅などの他のコモディティーに比べて、原油価格は大幅な上昇にいたっていません。

ゴールドは、今年前年比で6％上昇し、過去9か月のピークである1.942ドル辺りで推移しています。米ドル下落と世界的なインフレ減少、およびFRBの態度軟化への期待で、ゴールドは過去3か月で復活を享受しています。このままインフレが減速する限り、この傾向は続くでしょう。

最新の投稿