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パウエル議長のタカ派的発言にもかかわらず、米経済指標の強い結果で米ドル高
昨日、米経済指標の結果が株式市場のムードを好転させ、パウエルFRB議長はFRBの金融正常化開始に伴い、今後金融引き締めを加速させる姿勢を示しました。米4月小売売上高は、好調な自動車販売により、前年同月比0.9%増となりました。米4月鉱工業生産は、前年同月比1.1%増となり、市場予想を上回りました。
ガソリン価格、及びその他の生活必需品の価格上昇に加え、住宅ローン金利も上昇しているにもかかわらず、米経済が底堅く推移していることは、注目に値します。堅調な米経済により、FRBが今後一段とインフレに対応する必要性が高まりました。
昨日のウォールストリートジャーナルのイベントにおいて、パウエル議長は「インフレが下がっている判断できる水準」まで、利上げを継続する見通しを明らかにしました。
パウエル議長の今までで最もタカ派的発言は、インフレ対応が最優先事項であり、利上げスピード加速の躊躇しない姿勢を示しています。パウエル議長の発言への市場の反応は限定的でした。
パニックの動きはなく、株価回復が継続する可能性?
パウエル議長の発言後、年末の利上げ観測が上昇したものの、5月上旬の前回のピークには届きませんでした。今後数か月内で物価上昇圧力は緩やかに鈍化し、秋までに0.25%の利上げに戻ると市場は見なしているようです。この見解は、昨夜のシカゴ連銀のエバンス総裁の発言内容からも裏付けられます。
6週間の長期の下落後、米株価は上昇し、遂に調整の動きを見せています。S&P 500は2%上昇し、ナスダック指数は2.8%上昇して引けました。本日、米主要株価先物指数は若干下落して推移しています。欧州株式市場は強弱混合の動きとなっているものの、パウエル議長の発言によるパニックの動きは見られません。
中国国内の新規感染者の減少傾向を受けて、ロックダウンの段階的な緩和も今週の市場のムード改善に繋がったようです。中国政府がテック産業への規制を緩和し、デジタル経済を支援する可能性も、市場の安心材料となりました。
中国の感染対策、ロックダウンによる経済減速、米インフレ見通し、及び欧州のサプライチェーンの混乱等の多数の不確定要素により、株価回復のスタートと判断するには、今後の状況を見極める必要があるでしょう。
米ドル上昇、英消費者物価指数の結果にもかかわらず、ポンド安継続
外国為替市場では、昨日のリスクオンムードが若干後退した為、円が上昇し、リスク通貨が対米ドルで下落しました。
本日の国債利回りが若干下落したにもかかわらず、米ドルは対主要通貨で1週間以上ぶり安値から回復しました。
ユーロ/ドルは、1.05ドル台に向けて上昇し、ポンド/ドルは一時1.25ドル台越えを達成したものの、その後には1.24ドル台を割り込みました。
英4月消費者物価指数は、エネルギー価格急騰により、前年同月比9.0%増となり40年ぶり高水準となりました。昨日の英雇用統計の強い結果後も、ポンド上昇には繋がっていません。
英国のEU離脱問題の再燃がポンドの上値を重くしている可能性がありますが、米ドル高が主要な原因となっているようです。
豪ドル、NZドル、カナダドルの対米ドルでの下落幅は限定的となっていることから、コモディティ価格上昇がコモディティ通貨を支えているようです。