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パウエル議長は利上げに積極的な姿勢
FRBはインフレ抑制の為、金融引き締め策を強化する姿勢を明らかにしました。昨日、パウエル議長は必要に応じて0.50%の利上げの用意があることを強調し、米国内の物価安定の為に、あらゆる対策に講じることを明確にしました。
パウエル議長の発言内容には目新しい材料は見当たらなかったものの、より積極的なトーンとなっていました。FRBはなるべく早くに金融を引き締めたいようです。金融引き締めは、経済回復とインフレ上昇のスピードを鈍化させる為、米経済回復に影響しないで進められることが理想的です。FRBによる積極的な利上げ発言は、実際に利上げが実施されるかなり前に、市場が早期利上げを織り込むことによって、インフレ抑制効果も期待できます。
市場は迅速に反応し、利上げ見通しを上方修正しました。現在、年内の0.25%の利上げが8回予想されています。この場合、FFレートは12月までに2.25%から2.5%まで上昇します。今後4回の政策会合において、6回の利上げが予想されていることから、今後数か月間にFRBが利上げに積極的に動くと市場は見なしているようです。
米ドルは笑い、円が泣く
影響は米国債市場にも波及し、国債利回りはパンデミック前の水準まで上昇しました。他国との金利差拡大により、米ドルも急騰しました。
日銀のイールドカーブコントロールにより、他国の金利が引き上げられる場合、金利差により、円の魅力が低下します。イールドカーブコントロールが変更されない限りは、円安の流れが継続するでしょう。しかしながら、当面の間、日銀がイールドカーブコントロールの変更に着手する公算は小さいでしょう。
コモディティ市場では、ゴールドが底堅く推移しています。国債利回り上昇、及び米ドル高はゴールドの下落要因となりますが、現在の所、ゴールドは緩やかな下落に留まっています。安全資産の需要により、金融引き締めの影響が材料視されていない可能性があります。
投資家は、地政学リスクからポートフォリオを保護する為、ヘッジ先を探しています。金利とインフレが上昇する局面で債券を保有することはリスクになる為、多数の投資家がヘッジ先としてゴールドを選択しているようです。
FRBの金融引き締め方針にもかかわらず、株高の流れ継続
FRBのタカ派的見解の影響を受けなかったもう一つの資産は株式でした。昨日の米株価は下落したものの、下げ幅は限定的でした。金利上昇の見通しにもかかわらず、ハイテク銘柄も予想程の下落にはなりませんでした。
中国政府による追加刺激策のニュースが株高に繋がった可能性がありますが、世界的な株高を説明する要因は見当たりません。FRBの金融引き締め方針、及びコモディティ市場の急騰で債券が下落する場合、投資家は長期的には株式以外の選択はなく、ボラティリティに耐えざるを得ないでしょう。
本日には主要な経済指標発表は予定されていません。GMT13:15のECBのラガルド総裁の発言、及びGMT14:30のニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁予定されています。