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米雇用統計の脆弱な結果に市場が反応する可能性
本日の焦点は、非農業部門雇用者数になります。米1月非農業部門雇用者数は15万人増となっているものの、市場は予想を下回ると見なしているようです。
非農業部門雇用者数は、毎月第二週までのデータで計算されます。1月の第二週までは、オミクロン株による感染拡大がピークに達していました。病欠中は無給の場合には、失業者として計上されます。
したがって、1月の非農業部門雇用者数を引き下げる可能性があり、マイナスの可能性もあります。ADP全国雇用者数、週次新規失業保険申請件数、及びISM非製造業景況の雇用インデックスの結果からも、脆弱な結果が予測されます。
非農業部門雇用者数の脆弱な結果は、米ドル下落に繋がる公算が大きいでしょう。しかしながら、1月非農業部門雇用者数の脆弱な結果は、労働市場の実際の状況を反映しているわけではないので、米ドル安の流れが長く続く可能性は小さいでしょう。
リッチモンド連銀のバーキン総裁も、1月の感染者数による一時的な鈍化に言及しています。現時点では、賃金上昇が最も重要な測定基準となり、本日の結果で上昇が見られると、非農業部門雇用者数の脆弱な結果によるネガティブな反応が緩和されるでしょう。
ECBは利上げ示唆
ECBはインフレ長期化のリスクにより、インフレを抑制する可能性が強調し、年内利上げ観測を上昇させました。一部のECBメンバーは早期利上げを支持したことが報じられ、翌月のテーパリング加速の可能性が浮上しました。
ECBは、インフレ状況に応じて、今年後半の利上げを選択肢として用意したい為、テーパリングを加速させたいようです。市場は全ての要因を織り込み、ユーロ圏国債利回りは上昇し、ユーロを押し上げました。
現在、年内0.50%ほどの利上げが予想されています。現在の経済状況を考慮すると楽観的観測ですが、非現実的ではないでしょう。ユーロ/ドルは上昇したものの、長期的な見通しに変化はなく、ユーロ圏の賃金は横ばい推移です。翌週の米消費者物価指数で上昇が見られた場合、ユーロ高の動きが転換する可能性があります。
英利上げ、株価は荒い値動き
イングランド銀行は0.25%の利上げ、及びバランスシート縮小を発表しました。更に、インフレ抑制の為、9人中4人のFRBメンバーが0.25%以上の利上げを支持していたことも明らかになりました。
イングランド銀行のメッセージは、明確でした。インフレは長期化する可能性があり、全ての選択肢が用意されています。市場は年内あと5回の利上げを予定していますが、若干強気の観測の可能性があります。ポンドは上昇したものの、その後すぐに上昇幅の殆どを失いました。ECBが利上げ観測を上昇させた後、ユーロ/ポンドは上昇しました。
米株式市場は、国債利回り上昇、及びフェイスブックの決算結果で株価は下落しました。しかしながら、昨日の米株式市場閉場後に発表されたアマゾンの好調な決算結果が、株価を下支えしました。OPECが増産に応じない可能性により、原油価格は高騰が継続しています。