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市場の反応はパウエル議長の発言内容次第
インフレ、経済見通しの不透明感、及び東ヨーロッパでの地政学リスク上昇を背景に、市場の関心は、FOMC政策発表に向けられます。GMT19:00に予定されたFOMC政策発表が市場を大きく動かす公算は小さいですが、資産購入の早期終了のリスクが若干あります。市場の関心は、金融正常化スピードに向けられる為、パウエル議長の記者会見はハイライトになるでしょう。
パウエル議長は3月利上げを明確する公算が大きいでしょう。今月のFOMC政策会合では、ドットプロットは公表されない為、パウエル議長のトーンが市場ムードに大きく影響するでしょう。インフレ抑制の為、パウエル議長が四半期に1度以上の利上げの必要性を示唆した場合、株価が上昇するでしょう。
市場の関心が集まているもう一つの課題は、バランスシートの縮小時期、及び縮小ペースです。現時点でパウエル議長がバランスシートに関する詳細を明らかにする公算は小さい為、インフレ上昇への懸念の度合い、及び金融正常化を急速に進めることへの市場懸念の払拭に努めるか次第となるでしょう。
カナダ中銀がサプライズの利上げ実施の可能性?
FOMC政策発表の数時間前には、カナダ中央銀行の政策発表が予定されています。カナダ中央銀行の方針では、早くても4月まで利上げの予定は明らかにされていませんが、利上げに向けての動きが示される可能性があります。カナダ国内の堅調な労働市場、及び30年ぶり高水準付近まで上昇したインフレにより、カナダ中央銀行が予想外の利上げに踏み切る可能性もあります。既に利上げの可能性が80%まで上昇している為、大きなサプライズにはならないでしょう。
したがって、カナダドルは対米ドルで既に1.2450カナダドルの高値まで値上がりしている為、一段と上昇するかは不透明です。
米ドル堅調推移、ポンドの「パーティーゲート」への反応は限定的
米ドル高の流れは、先月からのリスク通貨の緩やかな回復が一服しました。
現在、米ドルインデックスは96の水準を上向け、約2週ぶり高水準まで上昇しました。今後の米ドル相場は、FOMC政策会合の結果次第となるでしょう。一方、ウクライナ情勢が膠着状態となる中、安全資産の上昇が一服し、円は下落しました。
パーティーゲートに関する調査により、英ジョンソン首相の求心力が低下する中、ポンド/ドルは1.35ドル付近で底堅く推移しています。
米マイクロソフトの決算結果で株価上昇、テスラの決算結果とFRB政策会合に注目
株式市場は、一部のアジア株を除き、概ね上昇しました。昨日の米株価の乱高下にもかかわらず、本日の欧州株式市場は大きく上昇してスタートし、二日連続での上昇となりました。
米株式市場は下落してオープンし、その後回復したものの、閉場間際で再び下落しました。米マイクロソフトがクラウド事業の成長見通しを明らかにした為、市場の乱高下は落ち着きました。
時間外取引での米マイクロソフトの株価は3%以上値上がりし、米Eミニ先物指数も上昇しました。
本日には、FOMC政策会合に加えて、テスラの四半期決算も発表される為、市場の動きには注目が集まるでしょう。