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株式市場は荒い値動き
昨日の米株式市場は大きく回復しました。S&P500も下げ幅を回復し、0.3%上昇して引けました。ダウ工業株も同様に上昇しましたが、ナスダック指数は約5%下落して、0.6%上昇しました。ハイテク銘柄中心のナスダック指数は依然として反発テリトリーで推移しており、米主要株価先物指数は再度下落しました。これにより、株価回復は押し目買いに過ぎないことが浮き彫りになりました。
テクニカル指標上では、約2週間の下落一服が示されています。米企業決算が好調な結果となり、FOMC政策会合が市場の予想通りの結果となった場合、株価回復の可能性があるでしょう。それまでの間は、市場の慎重姿勢は継続するでしょう。
本日のアジア株式市場は下落しました。中国CSI300の終値は6か月ぶり安値となり、日経平均株価の終値は5か月ぶり安値となりました。欧州株式市場は、昨日の下げ幅の一部を回復し、若干ポジティブなムードとなりました。本日、市場ムードに若干の回復が見られた場合でも、様々なリスク要因により、市場ムードは不安定となるでしょう。
FOMC政策会合に注目
本日より二日間工程でFOMC政策会合が実施されます。明日の政策発表では、現行政策の維持が予定されていますが、次回のFOMC政策会合の緩和政策の大幅な削減が予想されています。市場は、インフレ抑制の為のFRBの迅速な対応を織り込み済みです。経済成長を阻止せずには、インフレをコントロールできない可能性も懸念されています。
昨日に発表された米1月PMI指数の低調な結果は、米経済の底堅さへの疑問を生じさせました。
最近の国債利回り低下の背景には、経済成長見通しへの懸念があるようです。
ウクライナ情勢緊迫化で安全資産上昇
一方、市場全体の慎重ムードにより、米ドルが上昇しました。米金融政策や地政学リスクへの懸念だけでなく、株式市場の荒い値動きも米ドル高の要因となりました。
現在、米ドルインデックスは、約2年ぶり高水準付近で推移しています。円もリスクオフムードの恩恵を受け、豪ドルやNZドル等のリスク通貨に対して大幅に上昇しました。
過去数日間の米ドル高の流れにより、ゴールドの上値が重くなっていますが、最近の市場の荒い値動きの中、ゴールドは堅調に推移しています。ゴールドは0.3%値下がりし、1183ドルで推移していました。
今後数日間でゴールドが一段と上昇するかは、ウクライナ情勢次第となるでしょう。ウクライナ国境にロシア軍が集結し、情勢は緊迫化しています。
豪消費者物価指数結果で豪ドル上昇、一方で他通貨は下落
ウクライナ侵攻リスクにより、ユーロが下落し、ユーロ/ドルは1.13ドルを割り込みました。英国内のパーティーゲートのニュースにより、ポンドの上値が若干重くなっているようです。
一方のNZドルは、対米ドルで14か月ぶり以上の安値まで急落しました。明日のカナダ中央銀行の政策会合での利上げ観測により、カナダドルは昨日の安値から回復しました。本日に発表された豪消費者物価指数の強い結果は豪ドルだけでなく、翌週の豪中銀の政策会合でのハト派的見解への可能性も上昇させました。
本日には、米1月消費者信頼感指数、及びジェネラルエレクトリック、ベライゾン、及びマイクロソフトの決算が発表されます。