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流動性の低下した市場で米ドル上昇
明けましておめでとうございます。
先週の静かなムードが本日にも引き継がれ、殆どの資産は狭いレンジ幅内で新年のお取引をスタートしました。正月休みにより、アジア、及び欧州の市場は閉場となっている為、流動性はまだ戻っていません。
オミクロン株による感染が急速に拡大しているものの、入院患者数は急増していません。そのため、世界経済への影響は限定的との楽観的見方が広がり、殆どの国はロックダウンには慎重姿勢を維持しています。
慎重さを維持した楽観ムードが本日の市場の動きに反映されています。原油価格は上昇し、欧州株式市場は全面高となっています。一方で、安全資産の円は下落しています。市場は次の大きな動きを待っている為、全体的に緩やかな動きになっています。
今年の市場を動かす要因は?
昨年は米ドルが下落し、S&P 500が27%上昇しましたが、今年も同様のトレンドが継続するかに注目が集まるでしょう。
総じて、今年は仏大統領選挙、及び米中間選挙を控え、インフレもピークに達する中、中央銀行による金融正常化が市場を動かす要因となるでしょう。
今年前半の米ドルは順調に上昇しますが、その後はインフレのピーク達成により、FRBによる積極的な利上げ期待は後退し、米ドルは下落するでしょう。米議会で共和党が歳出法案を否決する可能性があり、米国債利回りを低下させるでしょう。
今年の株式市場は、荒い値動きとなる傾向があるでしょう。中央銀行の刺激策は、ボラティリティを引き起こすでしょう。バリュエーションが上昇した状態で流動性が低下する為、ボラティリティが頻繁に起こりやすくなります。全体的な流れはポジティブですが、昨年のようなスムーズな流れにはならないでしょう。
ゴールド高継続、市場の静かな動き継続
本日もゴールド高が継続しました。ゴールドは一時1830ドルまで上昇し、昨年12月半ばからの上昇幅を拡大させ、本日前半には若干押し戻されました。
通常、12月から1月にかけては、ゴールドは非常に強い傾向があります。過去10年間で、8年は1月にゴードルは上昇しています。12月から1か月にかけてのゴールドの需要増加傾向に加えて、12月の米ドル下落、及びウクライナ情勢もゴールド上昇要因となりました。
本日には、主要な経済指標の発表は予定されていません。英国、及びカナダは祝日による閉場の為、市場の流動性低下も継続するでしょう。
今週半ばからは、米12月雇用統計を含む重要な経済指標発表、FOMC議事録発表、及びOPEC会合が控えている為、市場が動き出すでしょう。