XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App RB F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
感染者数増加にもかかわらず、オミクロン株リスクへの市場の反応は限定的
オミクロン株による急速な感染拡大を受けて、多数の国はロックダウンを実施しています。まだロックダウンに踏み切っていない国は、クリスマス後にロックダウン実施の公算が大きいでしょう。しかしながら、今週の株式市場は大幅に回復し、特に米株式市場では年初来の上昇が維持できているようです。
オミクロン株が従来株程の重症化リスクはないとの見方を背景に、市場には再び楽観ムードが戻りました。24時間以内に英国と南アフリカより発表された研究結果では、デルタ株と比較して、オミクロン株による入院者数、及び死亡者数は低いことが明らかになりました。
オミクロン株の重症化リスクが低くくても、感染力が高い為、新規感染者数増加は医療機関への負担となることが明らかになっています。多数の国でのワクチンの追加接種により、医療機関への負担、及び長期的なロックダウンを回避できるとの期待が高まっています。
オミクロン株の出現後、長期国債利回りは大幅に低下し、株式市場の楽観ムードとは対照的な動きを見せています。加えて、オミクロン株の感染拡大が引き起こす物流遅延によるインフレリスクを市場は見落としている可能性があります。
FRBを始めとする各国の中央銀行が量的緩和縮小に向けて動き出し、バイデン大統領の1兆7500億ドルの歳出案も合意に至っていない中、僅かなリスクで市場のパニックが引きこされる可能性もあります。しかしながら、現在の所、世界の株式市場では株高の流れが継続しています。アジア株式市場は力強い上昇を見せ、欧州株式市場の安定推移しています。ナスダックを除いて、米主要株価先物指数は、上昇して推移しています。
リスク通貨は一段と上昇、しかしながら米ドルも上昇
外国為替市場では、休暇前の薄商いの中、米ドルが対主要通貨で上昇し、昨日の下落幅の一部を回復させました。ユーロ安により、米ドルインデックスは上昇しました。ECBは2022年末の利上げの可能性を示唆したにもかかわらず、ユーロ回復には繋がりませんでした。
安全資産の円とスイスフランも下落しました。一方、リスク通貨は、対米ドルで最高値を更新しました。
スコットランド、及びウェールズでは感染対策が一段と強化されたにもかかわらず、ジョンソン首相はクリスマス前の対策強化は実施しない方針を示し、ポンドが1週ぶり高値まで上昇しました。
豪ドル、及びNZドルは、昨日の対米ドルでの主要レベルを突き抜け、約0.3%値上がりしました。
二日間の原油価格上昇が一服し、カナダドルは緩やかな上昇となりました。
最近の回復にもかかわらず、全ての主要通貨は対米ドルで下落して今年の終えようとしています。唯一、下落幅が1%未満となっているカナダドルは、対米ドルで上昇して今年を終える可能性が残されています。
PCE コアデフレーターに注目、クリスマス前の市場を動かす可能性?
本日後半には、多数の米経済指標が発表される予定です。米11月PCEコア・デフレーター、米11月個人所得、米11月個人消費、及び米11月耐久財受注が発表されます。しかしながら、11月の指標結果は、オミクロン株出現前の状況を反映している為、材料視されない可能性もあります。
直近のFOMC会合でのパウエル議長のテーパリング加速姿勢を受けて、コアPCEデフレーターの市場予想を上回る結果が市場の混乱を引き起こす可能性は低いでしょう。しかしながら、流動性低下によって、市場が通常よりも大きく反応する可能性も留意しておく必要があるでしょう。