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リスクオフの流れ一服
金融引き締め、及び財政刺激策縮小への動きの中、オミクロン株の急速な感染拡大による経済成長への影響が危惧され、今週の市場はリスクオフムードでスタートしました。休暇前の流動性低下も、売り圧力を加速させました。
幸いなことに、現在は下落が一服しています。アジア株式市場、及び欧州株式市場は回復し、米主要株価先物指数も上昇してのオープンを示しています。殆どのコモディティ通貨と同様に、原油価格も安定推移しています。S&P 500が再び100日平均線から回復したことは注目に値します。
マンチン上院議員の不支持表明により、バイデン大統領の2兆円規模の歳出案は、現状のまま可決される見通しはなくなったと解釈されました。しかしながら、歳出案を巡る協議は、翌年も継続する模様です。
米ドル高一服、ポンド回復
市場のボラティリティ上昇にもかかわらず、外国為替市場は比較的安定して推移しています。殆どの主要通貨ペアは、方向性の定まらない動きとなっています。米ドルと円は安全資産と見なされている為、比較的安定して推移しています。
対照的にポンド相場は、予想外の英利上げ、及びリスクオフムードの急速な強まりにより、市場の注目を集めています。クリスマス休暇前の感染対策の強化も、底堅い経済への楽観的見通しを若干後退させています。
翌年の市場を動かす主要因は、中央銀行の政策、及び市場のリスクムードになるでしょう。今後は流動性低下により、インフレ上昇による影響、及び市場のパニックの動きは、一段と大きくなる傾向があり、ボラティリティも高まるでしょう。
現在のリスクは、休暇前の流動性が低下した市場でのクラッシュになります。
トルコリラ回復
インフレ高進の中、利下げが実施され、トルコリラは暴落しました。昨日、トルコ政府がトルコリラ建て預金の価値を保全する措置を公表し、トルコリラが買い戻されました。
政府の措置がインフレ上昇を悪化させる可能性があり、補填の仕組みにも疑問が残り、デリバティブ市場では、デフォルトリスク上昇を示しています。しかしながら、トルコリラの一段の下落は阻止され、トルコリラは15%回復しました。
本日には主要な経済指標は発表されていませんが、カナダ10月小売売上高には注目が集まるでしょう。
市場全体の流れは、オミクロン株、中央銀行、及び米歳出案のニュースの影響を受けるでしょう。