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市場は3つの困難に直面
本日の世界市場は、大きく下落して今週をスタートさせました。欧州内ではオミクロン株による感染が急速に広がっています。オランダは完全なロックダウンに再度踏み切り、ドイツと英国は感染対策の強化を検討しています。
今までのケースと異なる点は、規制強化による混乱が金融市場で起きる公算は小さいものの、政府による財政刺激策は期待できないことです。インフレ高進により、中央銀行は緩和政策を実施することはできません。一方、殆どの政府は既に財政刺激策を実施した為、新たな財政刺激策には消極的です。
マンチン上院議員の不支持表明により、バイデン大統領の2兆円規模の歳出案は、現状のまま可決される見通しはほぼなくなりました。一方で、複数のFRBメンバーは、必要に応じて、翌年3月までに利上げに対応する用意があることを明らかにしています。FRBのウォーラー理事とタカ派的発言により、国債利回りは一段と平坦化し、債券市場での景気後退への警戒を示しています。
したがって、今までの株高要因となっていた「安値で買い戻す」考えは緩やかに後退しています。流動性の減少、及び株価を支える要因減少により、翌年の株式市場のボラティリティは上昇する傾向があるでしょう。
株価、及びコモディティ通貨急落
経済成長見通しは悪化し、経済減速に対応する追加刺激策を期待することもできない為、本日の市場はリスク回避の流れが強まりました。株価は世界的に下落し、原油価格とリスク通貨も急落しました。休暇を控えて、多数の大型投資家が手じまいをしたことも、流動性低下に繋がり、市場の動きが大きくなったようです。現在、多数のチャートが重要なサポートラインで推移しています。S&P500は、過去にレジスタンスとして機能した100日平均線に接近しつつあります。ポンドは、利上げ後の上昇を全て失い、一段の下落の可能性があります。
米ドルと円上昇、トルコリラ急落
安全資産の需要増加により、米ドルと円がリスクオフムードの恩恵を受けました。投資家がヘッジ先として債券を購入した為、債券市場も上昇しました。今週は、重要な経済指標発表が予定されていません。したがって、オミクロン株のニュースが市場を動かす要因となるでしょう。
エルドアン大統領が利上げ以外に方法はないことを改めて表明し、トルコリラは急落しました。過去2か月間で、トルコリラは対米ドルで40%以上値下がりしています。外貨準備高が減少し、及び利上げは不可能となっている為、資本規制、及び通貨下落が政情不安に繋がるのは時間の問題かもしれません。