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OPEC会合でエネルギー危機悪化
昨日のOPEC会合では、大幅増産が見送られた為、原油価格は数年ぶり高値まで急騰し、エネルギー危機が一段と加速しました。最近の天然ガス、及び石炭価格の急騰により、代替エネルギーの需要増加を受けて、原油価格も上昇しています。
エネルギー不足は、電気料金の引き上げやサプライチェーン問題への打撃によるインフレの長期化に繋がります。その結果、消費者への負担により、経済成長スピードを鈍化させます。中央銀行は供給不足には対応できず、政府のみが介入が可能です。
消費者への影響を緩和させ、政治的な混乱を回避するには、助成金の選択肢もあります。しかしながら、助成金はエネルギー価格高騰を長期化させるリスクもあり、完全な戦略ではありません。容易な解決方法がない為、市場はパニックに備えているようです。
ハイテク銘柄下落
エネルギー危機は株価にも影響を及ぼし、昨日の米株式市場の終値は大幅に下落しました。経済成長、及びインフレへの懸念を背景に、ハイテク株、及び半導体株が大幅に下落した一方で、バリュー株は比較的緩やかな下落となりました。
ハイテク株、及び半導体株の下落は、国債利回りにも影響しました。インフレ長期化への懸念により、リスクオフの流れにもかかわらず、国債利回りは上昇しました。利回り上昇は、バリュエーション上での今後のキャッシュフローの価値を低下させる要因となります。
しかしながら、全体的には米株式市場は底堅く推移しました。S&P 500は、最高値より僅か5%下回る水準で推移しており、リスク上昇にもかかわらず、投資家の押し目買いによって支えられているようです。2週間後に控える米企業の四半期決算開始まで、市場の慎重姿勢は継続するでしょう。四半期決算では、エネルギー危機による各企業への影響が浮き彫りとなるでしょう。
米ドルとNZドルの動きに注目
外国為替市場は、比較的静かな動きとなりました。米ドルは、国債利回り上昇やリスクオフムードの恩恵を受けなかったものの、比較的安定して推移しています。
本日には、米9月ISMサービス業景況指数に市場の注目が集まります。本指標結果は、経済成長、サプライチェーン、及びインフレ見通しだけでなく、米労働市場の現況の判断材料となるでしょう。今週金曜日には、米雇用統計発表が控えています。
本日のオーストラリア準備銀行の政策会合では、ロックダウンによる経済への影響が言及され、やや慎重姿勢が示されました。豪ドルの反応は、限定的でした。
明日のニュージーランド準備銀行の政策会合では、利上げが予想されている為、一層の注目を集めるでしょう。今後三回の政策会合で三度の利上げがほぼ完全に織り込まれている為、市場の期待に反する結果となった場合、NZドルの下振れリスクが大きくなります。国内経済は順調に回復しているものの、輸出に依存したニュージーランドでは、世界経済見通し悪化は無視できないでしょう。