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米ドルは王者の地位復活
昨日の米ドルは複数のレジスタンスライン越えを達成し、明確な要因がなかったにもかかわらず、FX通貨の王者としての地位を復活させました。複数の通貨は、国債利回り上昇、エネルギー問題の深刻化、サプライチェーン問題による世界経済失速に備えて、慎重な動きとなりました。
国債利回りの上昇時には、国債、円、及びゴールドの魅力は上昇しない為、全ての資産において、米ドルが唯一のヘッジ先となりました。
サプライチェーン問題継続によるインフレ長期化への懸念で、国債利回りが上昇しています。更に、インフレ上昇に対するFRBの対応への期待も高まっています。
政策金利は経済の需要面のみに影響する為、理論上、中央銀行はサプライチェーン問題によるインフレ上昇には対応すべきではありません。しかしながら、実際には、インフレにどれくらいの期間、及びどの程度耐えることができるかは、限界もあります。昨日のパウエル議長の発言内容から判断すると、インフレ上昇は一過性に過ぎないとの自信は急速に後退しつつあるようです。
米ドルはテクニカル上のレジスタンスラインも超えた為、今後も上昇を継続する模様です。現在の米ドル高は、安全資産の需要、及び政策金利での優位性による需要に支えられ、非常に有利な展開となっています。
株価安定、しかしながらリスクムードは不安定
米株式市場は、横ばい推移となっています。リスクムードの若干の改善により、昨日のS&P 500は上昇して引けたものの、十分な回復ではありません。国債利回り上昇、及びエネルギー問題等の様々なリスクに対応する為、市場は株価に代わる投資先欠如のバランスを保とうとしています。
その結果、株式市場は不安定な動きとなり、S&P 500は50日平均線と100日平均線の間でのレンジ相場となり、見通しも悪化しました。ナスダック指数の下げ幅は大きく、昨日には安値を更新しました。
多数のアセットマネジャーが注視しているのは、主要経済国での実質の利回りがマイナス水準となっている中での、最近の国債利回り上昇です。国債はリターンが期待できない為、株価を売却する実際の理由は、市場での急激な調整の動きの回避にすぎません。株式を取るか、現金を取るかが、今後の流れに影響するでしょう。
複数のリスクが解決していない為、調整の動きは終了していません。
本日の主要イベントは、米上院での政府機関閉鎖を回避する為の暫定予算の採決になります。しかしながら、市場は最終的には解決することを今までの経験より知っている為、市場への影響は限定的でしょう。
ポンドとゴールド下落
ポンドも株価下落と米ドル高の影響を受けました。ポンドは、英国の双子の赤字によるリスクムードの影響を受けます。更に、インフレ上昇に対応する為、イングランド銀行が早期利上げに踏み切る懸念もあります。経済成長鈍化の兆しがある中での早期利上げは、ポジティブな効果よりも、むしろネガティブな効果を引き起こす可能性もあります。
国債利回り上昇と米ドル高により、ゴールドの上値も重くなりました。依然として国債利回り回復の初期段階の為、国債利回り上昇ゴールドのファンダメンタルズ上の見通しは悪化しています。1720ドル台を下抜けた場合、1680ドル台まで下落する可能性があります。