XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App RB F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
国債利回り上昇後、上昇一服
株式市場は、国債利回り上昇に引き続き反応しました。国債利回りの上昇幅は大きくなかったものの、利回り上昇スピードが市場を驚かせました。市場の関心は、利回りを急速に上昇させた要因に向けられています。インフレ長期化の見通し、各中央銀行の早期テーパリング観測、財政赤字拡大見通し等が影響した可能性があります。
中国のエネルギー問題が利回りの急激な上昇に影響したことは、確実でしょう。電力不足による産業の打撃を受けて、製造業者は生産不足を補うために価格の引き上げを余儀なくされています。これにより、サプライチェーン問題は一段と悪化し、中国のインフレ上昇は世界市場にも影響しています。
現在の所、株式市場で影響を受けているのは、金利変動に反応する成長株とハイテク株になります。現在の価値は、低金利を元に判断されている為、利上げはバリュエーションの高い銘柄にはネガティブな要因となります。したがって、昨日、ハイテク銘柄の多いナスダック指数は最も下落し、2.8%の値下がりとなりました。
良いニュースは、株式市場で利上げへのパニックが見られる場合、通常は自然にパニックが収まることです。国債利回り上昇で株式が売られると、リスクオフムードが強まる為、国債の需要が増加することで、利回り上昇が一服し、株式市場の混乱も落ち着きます。
円安定、ポンド下落
同様の動きがドル/円にも見られます。最近の国債利回り上昇を受けて、ドル/円は上昇していましたが、昨日の株価下落がリスク回避の流れを引き起こし、円が買い戻されて、ドル/円は下落しました。本日には、国債利回りが若干下落した為、ドル/円も若干値下がりしています。
先程、自民党総裁選で岸田氏が新総裁に選出されました。自民党が過半数を維持している為、岸田氏が次期首相となるのは、ほぼ確実です。しかしながら、岸田新政権は発足後間もなく総選挙を控えている為、任期満了か解散かに注目が集まるでしょう。市場の反応は限定的で、円と日経平均株価は、主に世界市場の要因によって動いた模様です。
昨日、ポンドが急落しました。エネルギー問題、及び経済成長鈍化への懸念が強まる中、株価の下落と米ドルの上昇により、ポンドは今年1月以来の安値まで下落しました。
イングランド銀行による早期利上げ観測も、ポンド下落を阻止することができませんでした。インフレ上昇に対応し、イングランド銀行のベイリー総裁は、資産購入が年内に終了する前の利上げ実施の可能性を示唆しましたが、市場では材料視されませんでした。しかしながら、市場は翌年3月の0.25%の利上げを完全に織り込みつつあります。
米ドル上昇、中国PMI指数に注目
通常通り、国債利回り上昇とリスクオフムードの恩恵を最も受けた通貨は、米ドルでした。安全資産の需要増加により、ユーロ/ドルは今年最安値付近まで下落しました。昨日の議会証言において、パウエル議長がコスト上昇によるインフレの長期化の可能性について言及したことも、リスク回避の流れを強めました。
GMT15:45には、FRB,ECB,日銀、及びイングランド銀行の総裁が参加するオンラインパネルディスカッションに注目が集まるでしょう。
明日の中国9月PMI指数の発表には、特に大きな関心が集まるでしょう。最近の中国不動産業界の不安定な動き、及びエネルギー問題による経済への影響が注視されます。中国当局による介入が問題解決への期待となるでしょう。