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債券市場が遂に中央銀行の動きに反応
昨日、FOMC政策会合でテーパリング発表が示唆された後、債券市場が遅れて反応しました。世界的に国債利回りが上昇し、特に米国債利回りの上昇が際立ちました。
昨日に開催されたイングランド銀行とノルウェー中央銀行の政策会合では、共にタカ派的見解を示されました。債券市場は、金融政策の世界的なシフトを認識したようです。
ノルウェー中央銀行は0.25%の利上げを実施し、パンデミックの時期に、西欧諸国で最初に利上げに踏み切った中央銀行となりました。一方、イングランド銀行は2022年第1四半期での利上げを示唆しました。
イングランド銀行の政策会合後、英10年債利回りは上昇し、本日には2020年3月以来の高水準まで上昇しました。しかしながら、FRBが翌年半ばまで債券購入を継続する方針を示した為、10年債利回りは2か月半ぶり高水準の1.4520%まで上昇したに過ぎませんでした。
利回り上昇、中国恒大集団への懸念で株高一服
国債利回り上昇への米株式市場の反応は限定的で、昨日の米主要株価指数は二日連続での上昇となりました。パウエル議長の米経済へのタカ派的見解に加えて、世界の中央銀行がサプライチェーン問題、及びインフレ上昇は一過性に過ぎないとの見方を示している為、世界経済成長への楽観的観測が強まりました。GMT14:00に予定されているパウエル議長の発言には、市場の注目が集まるでしょう。
最も上昇したのはダウ工業株で、1.5%値上がりしました。S&P 500、及びナスダック指数は、それぞれ1.2%と1.0%の上昇となりました。しかしながら、本日の米Eミニ先物指数は下落し、最も下落して推移しているのは、ナスダック指数です。本日、国債利回りが一段と上昇した為、長期買い入れコスト上昇の影響で、既にバリュエーションが大幅に上昇したハイテク銘柄の上値が重くなりました。
中国恒大集団の資金繰り問題が継続し、世界経済への影響の可能性が危惧され、市場全体のムードを悪化させています。本日のアジア株式市場は概ね下落して引け、欧州株式市場の下落基調となっています。
昨日、中国恒大集団は、今後の人民元建ての利払いの支払い目途が立っているにもかかわらず、米ドル建ての利払いを実行できませんでした。中国恒大集団がデフォルトを回避できるまで、あと30日間あります。しかしながら、金融システムの不透明性、及び中国政府による支援も不確実の為、市場の懸念が強まっています。
米ドル安の流れにかかわらず、リスク通貨の回復は限定的
本日、株式市場でリスク回避の流れが若干強まった為、通貨市場も下落基調となりました。安全資産の通貨の上昇も、限定的となっています。
米ドルは、対主要通貨で昨日の安値から若干上昇しました。円とスイスフランは、強弱混合の動きとなっています。FOMC政策会合後、豪ドル、NZドル、及びカナダドルは方向性が定まらず、本日には、3通貨共に昨日の上昇幅を失いました。
ユーロ/ドルは、1.735ドルの高値付近で推移しています。ポンド/ドルは、1. 37ドル付近がサポートラインとなっているようです。昨日のイングランド銀行の政策会合後、利上げ観測が上昇し、ポンドが急騰しました。現在、翌年2月の利上げの可能性は50%を超えています。その一方で、英経済の下振れリスクにも注意が必要です。イングランド銀行の楽観的な観測にもかかわらず、市場は慎重に反応し、ポンドの上昇幅は比較的緩やかでした。