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パウエル議長は慎重姿勢
ジャクソンホール会議では、テーパリング時期への明確な言及がなかった為、先週金曜日の世界市場は安堵した模様です。パウエル議長は、デルタ変異株がリスクであることを強調し、インフレは間もなく落ち着く見通しを再度示しました。
テーパリングについては、パウエル議長は年内開始予定を示唆したものの、今後の感染状況次第との見解を示しました。ジャクソンホール会議での重要点は、パウエル議長はテーパリングを早急に進める考えはなく、9月テーパリング観測は後退しています。
FRBによる流動性供給が当面の間は続くとの見方が広がり、米株価は最高値を更新し、米ドルと国債利回りを押し下げました。ゴールドは上昇し、リスクオンの流れでコモディティ通貨も上昇しました。
テーパリング開始に変更はなし
市場の大局的な流れは変わっていません。焦点は、テーパリングに着手するかではなく、テーパリングの開始と終了時期になるでしょう。現在、11月テーパリング観測が上昇しています。経済回復が順調に継続し、デルタ変異株の感染拡大の勢いに鈍化が見られた場合、市場が備えるように、FRBはよりタカ派的見解に切り替えるでしょう。
米8月マークイットPMI指数、及び米8月消費者信頼感指数の低調な結果が示すように、経済成長鈍化の兆しも見え始めています。しかしながら、米経済全体としては、依然として回復が順調に進んでいるようです。米経済は、パンデミック危機前よりも成長し、失業率よりも求人率が上回り、米議会は追加財政刺激の承認向けて動いています。
インフレは、FRBの想定通りには、落ち着かないかもしれません。アジアでのロックダウンにより、サプライチェーンの混乱状況は悪化しており、輸送コストを高騰させ、輸送遅延が生じています。
米連邦最高裁が、バイデン政権による家賃滞納者への立ち退き猶予措置が無効だと判断した為、今後の住宅価格上昇に伴い、インフレ上昇要因にもなるでしょう。
したがって、米ドルの見通しは明るいでしょう。テーパリング時期が9月でも、11月でも、FRBはECBや日銀よりも数年早く金融正常化に着手します。投資家はキャリートレードの準備を進め、米ドルは対ユーロと円で上昇するでしょう。
主要経済指標の発表予定、原油相場は荒い値動き
現在の所、市場の流れは、金曜日の米雇用統計の結果次第でしょう。FOMC政策会合がオンラインでの開催となるかも、決定されます。
明日には、中国PMI指数も発表され、市場の関心を集めるでしょう。経済回復に鈍化の兆しが見られる中、PMI指数が脆弱な結果となった場合、中国政府による追加刺激策に繋がるでしょう。
コモディティ市場では、原油相場が荒い値動きとなりました。メキシコ湾岸付近への大型ハリケーン接近による原油生産懸念を受けて、原油相場は高値でのスタートとなりました。しかしながら、ハリケーンによる影響が引き下げられた為、原油価格は前半の上昇を失い、下落に転じました。