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コモディティ通貨下落
デルタ変異株による感染拡大が世界経済回復に影響するリスクが懸念され、今週の金融市場は大きく動きました。多数の国ではワクチン接種が進んでいるものの、発展途上国での需要鈍化による影響が懸念されました。
中国当局によるIT企業への規制強化も、市場のリスクオフの流れを加速させました。中国政府は、中国経済と社会的価値を結ぶ付ける動きの一環として、個人情報保護法を可決させました。
クレジットインパルスの後退、デルタ変異株による感染拡大、及び中国経済鈍化の兆しの中、規制強化が急速に進められています。本日のコモディティ、及びコモディティ通貨は急落し、カナダドル、豪ドル、及びNZドルは対米ドルで約3%下落して今週を終える模様です。原油価格、及び鉄鉱石価格も下落して今週を終えるでしょう。
現在、殆どのチャートでは見通しが悪化しています。今までの新型コロナウイルスによるパニックの動きは、自動修正機能により、長くは継続しませんでした。感染拡大への警戒感が一段と強まった場合、市場は中央銀行による流動性供給、及び政府による追加財政刺激策を期待するようになり、市場の警戒感は最終的には緩和されるでしょう。しかしながら、その段階に達するには、現在の状況が一段と悪化することになります。
米株価反発
株式市場の荒い値動きは、最高潮に達しつつあります。昨日の米主要株価は、マイクロソフト等の大手ハイテク銘柄の上昇により、前半の下げ幅を回復して引け、下落を回避することができました。しかしながら、本日の主要株価先物指数は、再び下落してのオープンを示しています。
S&P 500が大きな値下がりを回避する一方で、主要セクターでのローテンションが起こっています。中小企業、及び利益の小さいグロース株が下落する一方で、大手ハイテク株は堅調推移しています。今回の危機において、大手ハイテク銘柄は、リスク時の資産逃避先のような動きを見せています。
市場全体の流れは明確です。投資家が質を重視するようになる為、世界経済鈍化、或いはFRBのテーパリングによって、中小企業の銘柄は下落するでしょう。一方で、大手ハイテク銘柄への影響は、限定的となるでしょう。
当然ながら、中国市場では異なる流れになります。中国当局による規制強化により、ハイテク銘柄の下落が継続しています。他産業への規制強化懸念により、医療、及びアルコール製造業の銘柄も下落しています。本日、香港のハンセン指数は約2%値下がりし、今年最安値を更新しました。
米ドルはパウエル議長の発言待ち
本日には、主要な経済指標発表は予定されていませんが、唯一注目される経済指標は、カナダ7月小売売上高になるでしょう。インフレ上昇にもかかわらず、原油価格の下落により、今週のカナダドルは大きく下落しました。
一方の米ドルは、リスクオフの流れにより回復し、多数のチャート上で重要なテクニカル水準を上抜け、今週を上昇して終了する模様です。
現在の流れが継続するかは、ジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言内容次第となるでしょう。9月テーパリングへの布石が打たれるのか、或いはテーパリング開始はまだ先になるのかに注目が集まるでしょう。大局的な流れでは、テーパリングの開始時期が9月でも11月でも大きな違いはありませんが、米ドルの短期的な動きには影響するでしょう。