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米企業決算の強弱混合の結果よりも、ワクチンへの期待が材料視
今週前半の株価下落が株価調整の動きの始まりの可能性と懸念された後、本日の株価は上昇に転じました。米モデルナが開発するワクチンの初期治験で好調な結果が出たことにより、市場は楽観的ムードが強まりました。
安全、且つ効果的なワクチンへの期待により、昨日後半の米株価は上昇しました。ダウ工業株とS&P500は既に上昇に転じ、予想外にもナスダック指数が下落しました。今週の大手ハイテク企業の株価は下落し、昨日には、エネルギー、及び産業の株価が回復しました。
株価下落の要因は、先行き不透明な経済への懸念よりも、今月初めからの急激な株高後の利益確定売りでしょう。米企業の決算発表シーズンが開始され、デルタ航空やウェルズファーゴの決算は、低調な結果となりました。当面の間、米株式市場はレンジ相場内の取引となるでしょう。
米企業の決算シーズンはまだ始まったばかりですが、これまでの決算結果で市場が上昇したとしても、米国内の感染拡大を市場がまだ十分に織り込んでいません。昨日、米国内の3つの州では、新型コロナウイルスによる一日の死亡者数が過去最多を記録しました。これにより、複数のFRBメンバーは、経済への深刻な影響を警戒する姿勢を明らかにしました。
米ドル安によりユーロ上昇、ゴールド高も継続
最近のゴールドの値動きは信頼できるバロメーターとなっていないものの、市場ではV字回復への期待が根強く残っています。ゴールドの上昇要因は、安全資産からの資金流入なのか、中央銀行の介入による国債利回りの低下なのかが不透明です。
米ドルが対主要通貨で1か月ぶり安値まで急落する一方で、ゴールドは1810ドルまで値上がりし、三日連続での上昇となりました。米ドルインデックスの低下の恩恵を最も受けたのは、ユーロでした。米ドル安の流れに加え、ユーロ圏経済の見通し改善もユーロ高の要因になりました。
ユーロ/ドルは1.14ドル越えを達成し、4か月ぶり高値となりました。今週後半に、EU加盟国の首脳が7500億ユーロ規模の救済基金に合意するとの見方が市場では広がっています。
国内の感染者数増加による経済封鎖への逆戻り、及び米中関係の悪化にもかからわず、豪ドルは対米ドルで0.70ドル台越えを達成しました。昨日に中国から発表された貿易指標の好調な結果に加え、明日の中国第2四半期GDPも強い結果が予測されている為、豪ドル買いの圧力が強まりました。
火曜日には、英5月GDPの脆弱な結果が英経済の健全性への懸念を強めたことにより下落したポンドは、本日には0.5%値上がりしました。
カナダ中銀のハト派的見解の予測でカナダドル下落、OPECプラスの会合に注目
カナダドルは上昇したものの、本日後半に予定されたカナダ中央銀行の政策会合でのハト派的見解の可能性により、緩やかな上昇となりました。米国内の感染者数増加、及び原油相場の見通し悪化により、カナダ中央銀行は、追加刺激策を用意するでしょう。本日の政策会合で、追加刺激策の可能性が示唆された場合、カナダドルは下落するでしょう。
本日に開催されるOPECプラスの会合では、減産緩和が決定されるでしょう。減産緩和が決定された場合、一日の産出量は200万バレル増加します。経済再開による世界的な消費回復を受けて、原油価格は上昇しています。しかしながら、世界の複数の都市や地域で、経済封鎖への弱戻りが見られ、見通しが悪化しています。
もう一つのリスク材料は、米中摩擦です。中国政府による香港への国家安全法施行後、米国と中国による報復措置が続いています。昨日、トランプ大統領は、香港への優遇措置を停止することに正式に署名しました。これにより、中国の反発は一段と強まるでしょう。