XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App RB F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
ネガティブなニュースが刺激策による楽観的観測を後退させ、市場はリスクオフムード
各国の異例の財政刺激策では、経済回復の遅延を回避できない公算が大きくなる中、多数のネガティブなニュースが報じられ、昨日の市場は再度リスクオフムードとなりました。昨日、米国内の一日での新規感染者数は6万人を超え、過去最多を記録しました。死亡率も上昇しています。
米中関係では、米政府がハーウェイを含む中国のハイテク5社の製品を導入している米企業からの商品やサービス購入を禁止する方針を明らかにしました。更に、米空母2隻の南シナ海への派遣も、中国側の反発要因になるでしょう。
米大統領選挙に関するニュースでは、民主党候補のバイデン氏は、「米企業が株主にのみ責任を負うという時代は終わりだ」と述べました。更に、バイデン氏は、法人税削減の見直しや常識のある税制改革の実施により、7000億ドルの予算確保を公約として掲げています。
共和党の支持者が多いシアトル州ではかなり苦戦となる可能性がありますが、バイデン氏の方針は市場の関心を集めています。最近の世論調査では、全国的なバイデン氏の支持が9%リードしています。また、各州の支持率でも、バイデン氏がトランプ大統領を上回っています。したがって、市場はバイデン候補の法人税政策や株価への影響に注目し始めています。
株価下落、しかしながらナスダック指数は最高値更新
市場は典型的なリスクオフの動きとなり、米株式市場は荒い値動き後、S&P500の終値は約0.6%下落しました。本日の米主要株価先物指数は、下落してのオープンを示しています。外国為替市場では、安全資産の米ドルが上昇し、コモディティ通貨やユーロが下落しました。
例外はハイテク関連株の多いナスダック指数で、終値は0.5%値上がりし、最高値を更新しました。背景には、アマゾン等株価が3.3%上昇したことがあります。
コロナ禍の株式市場では、健全なバランスシートを維持している大手ハイテク企業が安全資産と見なされています。
コモディティ市場では、本日も原油価格の下落が継続しました。オーストラリア、日本、インド、米国等で世界的に感染者数が増加する中、経済回復への懸念拡大が、原油価格の下落に繋がりました。米ドルの回復と、最近の高値後の利益確定売りにより、ゴールドは下落しました。
市場はレンジ相場―原因はFRBによるバランスシートの拡大停止の可能性?
大局的な流れとして、市場の荒い値動きとネガティブなニュースにより、過去1か月の殆どのチャート上では、横ばい推移となっています。S&P500は、6月上旬以来、レンジ相場となっています。安全資産となった米ドルも、同様に狭いレンジ幅内での取引となっています。
レンジ相場は、FRBがバランスシートの拡大を停止してから始まっています。したがって、株高はファンダメンタルズ要因ではなく、流動性が原因だったようです。
本日これからは、カナダ6月雇用統計、及び米国の新規感染者数に市場の注目が集まるでしょう。