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感染者数増加で、経済成長見通し悪化
昨日、米国の複数の州での新たな感染者数、及び入院者数の急増が明らかになり、急速な経済回復への楽観的見通しが急速に後退しました。これにより、昨日の世界市場はリスク回避の流れが強まりました。最も人口密度の高い三つの州であるカリフォルニア州、テキサス州、及びフロリダ州の新たな感染者数は、過去最多を記録し、米国全体の感染者数は、感染拡大のピークとなった4月下旬以来の水準まで増加しました。
複数の州での入院患者数も増加していることから、医療崩壊を回避する為、閉鎖措置を再度講じるリスクも大きくなっています。或いは、経済再開の計画の一部が延期される可能性もあります。カリフォルニア州とテキサス州の過去数年の経済成長率は、約4-6%となっており、米経済成長を支えています。したがって、カリフォルニア州とテキサス州が閉鎖措置に踏み切った場合、米国勢タイの経済回復見通しに大きな影響を及ぼすでしょう。
米国の感染拡大のニュースを受けて、株式市場も下落しました。S&P500の終値は2.6%下落し、本日の先物株価指数は1.3%下落してのオープンを示しています。株価は、重要なサポートラインとなっている200日平均線付近でもみ合いとなっているようです。市場のリスクオン後退により、米ドルが最も恩恵を受けた通貨となりました。一方で、コモディティ通貨と原油価格が最も打撃を受けました。
米政権がユーロ圏からの輸入品への追加関税を検討しているというニュースも、リスクオフの流れを加速させました。世界的に感染が拡大しても、しなくても、貿易摩擦の緊張が継続していることを市場は再認識することになりました。IMFが発表した世界経済の見通しも、リスクオフの追い風となりました。IMFは、ソーシャルディスタンス対策延長による需要低下により、2020年の経済成長率を下方修正しました。
FRBもリスクオフの要因の可能性
FRBが数か月間継続していたバランスシートの拡大を停止した途端に、リスクオフの流れが強まったことは注目に値します。新型コロナウイルス危機後のFRBによる金融市場の介入が、株式市場と債券市場の大きな回復の主要因でしょう。そのため、FRBによる資産保有の減少がたとえ僅かでも、大きな影響を及ぼします。
FRBの最近のバランスシートの縮小の要因は、レポ取引の減少やスワップ協定のようです。したがって、全体的にバランスシートは拡大を継続するでしょう。しかしながら、現在の所、新型コロナウイルスへの懸念による流動性低下の時期に直面しているようです。
ECBは、ユーロ圏外の中央銀行への流動性の提供のための機関設立を公表しました。これにより、ユーロ圏株式市場は上昇し、一方でS&P500のEミニ先物指数は前半の上昇幅の殆どを失いました。
市場の主要な関心は、新型コロナウイルスの感染者数
本日これからは、カリフォルニア州、フロリダ州、及びテキサス州の新たな感染者数に市場の注目が集まるでしょう。感染の一段の拡大の兆しが見られた場合、株価下落と米ドル上昇に繋がるでしょう。
本日に発表される米週次新規失業保険申請数は、労働市場の回復の兆しを見極める為、注視されるでしょう。
GMT1130には、ECB政策会合の議事録が発表されます。