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ECB が再度バズーカ砲
昨日にECBが予想を上回る刺激策を公表した為、経済回復期待で上昇しているユーロは、一段と上昇しました。
ECBは、新型コロナウイルス対策の緊急購入プログラムを6000億ユーロ拡大させることを決定し、市場予想の5000億ユーロを上回りました。政策会合後の記者会計において、ラガルド総裁は、景気底入れを示す初期兆候が見られると指摘しました。ECBは最悪のシナリオとして、今年のユーロ圏GDPは最大12%の縮小を予測しており、経済見通しを大幅に下方修正しました。
ラガルド総裁の発言は、過去1か月リスク資産を上昇させた市場の流れを裏付け、2020年後半に予測される経済回復を示しました。
最悪の状況は終了したとの見方が市場で強まり、本日のユーロ/ドルは3か月ぶり高値まで上昇し、1.14ドルが視野に入っています。ECBのタカ派よりメンバーによる追加刺激策への反対が懸念されていたものの、全会一致で追加刺激策が決定されたことも、市場を安堵させたようです。
米ドル高失速、米ドルは対円では上昇
楽観的観測により、ユーロだけでなく、主要通貨や新興国通貨も、対米ドルで上昇しました。米中対立にもかかわらず、豪ドル/ドルは心理的節目となる0.70ドル台を試す展開となっています。
中国による香港への国家安全法の導入を受けて、昨日、トランプ政権は4つの中国国営メディアの米国内での活動を宣言する方針を公表しました。過去数日間、米国と中国は対立を深めていますが、貿易交渉の第一段階の合意に影響しない限り、市場は大きな反応を示さないようです。
一方で、英国とEUの離脱交渉には、市場の注目が集まっています。数週間に及ぶ交渉後、漁業や公正な競争条件の確立等の重要課題での、英国とEUの意見の隔たりは大きいようです。移行期間延長の決定期限が6月末に迫る中、2週間後のEUサミットが合意への最後の機会になるでしょう。
ポンドは、リスクオンの流れの恩恵を受けて、対米ドルで約3か月ぶり高値となる1.26ドル台越えを達成しました。
一方で米ドルは下落し、米ドルインデックスは7セッション連続での下落となりました。米ドルは、円やスイスフラン等の対安全資産では上昇しました。
本日には、米非農業部門雇用者数が発表されますが、失業率が約20%まで上昇しなかったとしても、雇用統計が米ドル高の材料にはならないでしょう。
OPECプラス会合は延期
米ドル安の流れにもかかわらず、ゴールドは上昇には繋がらず、1700ドル付近を推移しました。経済回復期待により、米10年債利回りは2か月半ぶり高水準まで上昇した為、ゴールドの安全資産としての魅力を低下させたようです。一方で、需要増加への期待で、銅や原油価格が上昇しました。今週、OPECプラス会合での減産延長への合意が疑問視された後、WTI原油先物は再度38ドル付近まで上昇し、ブレント原油先物は3か月ぶり高値まで上昇しました。
昨日にOPECプラスの会合が開催される予定でしたが、6月6日に延期されました。サウジアラビアとロシアは合意に達したようですが、減産を実施していないメンバー国への課題が浮上しました。最低1か月の減産延長は確実視されている為、当面の間は、原油高に繋がるでしょう。