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米国内での抗議活動継続で、米株式市場にも影響の兆し
7日目となった米国の主要都市での抗議活動は、大規模な暴動や略奪を引き起こし、閉鎖措置で既にダメージを受けたビジネスに一層の打撃を与えています。更に、トランプ大統領が警察官による黒人男性殺害への抗議活動について、「国内でのテロ行為」と発言した為、状況が一段と悪化しました。
懸念されることは、トランプ大統領は、暴動の鎮静化のために米軍の派遣も検討しており、戒厳令の可能性も浮上していることです。
抗議活動は収束の兆しは全く見られず、株式市場にも遂に影響が波及したようです。本日の米主要株価先物指数は、下落してのオープンを示しています。一方で、他の株式市場には影響は見られていません。
米抗議活動により、米ドル下落
米国内の暴動拡大は、米ドルの動きにも影響しているようです。リスクオンの流れが若干失速したものの、米ドルは下落しました。昨日に98台を割り込んだ米ドルインデックスは、本日には約2か月半ぶりの低水準付近で推移しています。
本日には、円やゴールド等の他の安全資産も若干下落したことから、世界経済回復への期待によるリスクオンの流れは、市場全体では継続している模様です。昨日に発表された製造業関連の経済指標では、4月に底を打ち、回復は緩やかながらも、5月には回復に転じている見解を裏付ける結果となりました。
米国内での閉鎖措置解除により、米5月ISM製造業PMIは上昇しました。次に注目される指標は、金曜日の米雇用統計になるでしょう。
豪ドル高継続
米中対立により、市場では経済成長回復に慎重な姿勢も一部見られます。そのような状況下で、力強く上昇している唯一の通貨は豪ドルです。他国と異なり、豪経済は新型コロナウイルスによる大打撃を回避した為、対米ドルで0.67ドル台を突き抜けて、0.68ドル台を試す展開となりました。明日に発表される豪1四半期GDPは、若干の低下に留まる模様です。
市場の予想通り、オーストラリア準備銀行は、政策金利の据え置き、及び3年債利回り目標も0.25%で維持することを決定しました。
本日の離脱交渉でEU側が協調姿勢を示した場合、英国も協調する用意があることが報じられ、ポンド/ドルは1.25ドル台越えを達成しました。しかしながら、ジョンソン首相が欧州員会のライエン委員長と会談する6月下旬までは、主要な進展は期待できないでしょう。
Oil inches higher as OPEC+ to decide on extension
経済回復への期待により、原油価格は4月の安値から大きく回復しています。OPECプラスが6月末までの減産合意を数か月延長しなかった場合、現在の原油高は継続しないでしょう。したがって、6月4日のOPECプラスの会合は注目を集めるでしょう。
ロシアが長期延長に反対の姿勢を示している為、本日の原油価格は慎重ムードを維持しつつ、上昇しました。WTI原油先物とブレント原油先物は、約1%上昇しました。
カナダドルは、減産緩和のリスクを材料視せず、対米ドルで2か月ぶり高値まで上昇しました。