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外国為替市場: 昨日のUSセッションで緩やかに上昇した米ドルインデックスは、本日には殆ど動きがありませんでした。昨夜の米政府による中国製品への追加関税のニュースを受けて、豪ドル、NZドル、及びカナダドル等のコモディティ通貨が下落しました。
株式市場: 昨夜の米株式市場は上昇して引けました。ダウ工業株30種とS&P総合500種はそれぞれ0.58%と0.35%上昇しました。ナスダック指数も0.04%上昇しました。株式市場の閉場後、米政府による中国への追加関税ニュースにより、市場はリスクオフムードへ転換しました。その結果、本日の米主要株価先物指数は、大幅に下落してのオープンを示しています。
アジア市場は全面安となり、日経平均株価とトピックスはそれぞれ1.19%と0.83%下落しました。香港株式市場は1.61%下落しました。
欧州市場でも、全主要株価先物指数は0.7%以上下落してのオープンを示しています。
コモディティ: 本日の原油価格は下落しました。昨夜の米国による追加関税のニュースを受けて、WTI原油先物とブレント原油先物はそれぞれ0.61%と0.98%下落しました。米中貿易摩擦は、経済成長と原油供給を鈍化させる可能性があります。昨日に米石油協会が発表した原油在庫の予想を上回る減少は、貿易問題への懸念により、原油価格上昇には繋がりませんでした。
本日のゴールドは0.23%下落し、1253ドルを僅かに下回る水準で推移しています。投資家はリスク逃避先として、ゴールドよりも、円や米国債を好んでいる為、ゴールドは依然として貿易問題のリスク上昇による影響は殆ど受けていません。
主要な動き: 米追加関税でリスクオフに
昨夜、米政府は中国製品に2000億ドル規模の10%の追加関税を課すことを公表しました。これにより、貿易問題への懸念が上昇し、市場はリスクオフへと傾きました。本ニュースは、米株式市場の閉場後に公表され、典型的なリスオフの動きを引き起こしました。米主要株価先物指数、アジア株式、及び豪ドルやNZドル等のリスクに反応する通貨が下落しました。豪ドルとNZドルは、対米ドルでそれぞれ0.62%と0.35%下落しました。一方、リスク逃避先資産の円が上昇しました。
予想通り、中国政府は米国による追加関税に対して、対抗策に講じる姿勢を示しました。しかしながら、現在の所、市場のリスクオフの動きは緩やかで、市場は両国の対立を冷静に見ているようです。中国が報復関税を公表した場合、米国の反応が注目されるでしょう。豪ドルと円は、貿易問題の進展への敏感な反応を継続するでしょう。
英国では、政治的混迷が若干落ち着きを取り戻し、昨日の英鉱工業生産指数の低調な結果にも関わらず、ポンド/ドルは若干上昇しました。
完全に排除はされていないものの、メイ英首相の退陣は回避された模様です。一方、メルケル独首相は、メイ英首相の改革案を「前向きである」と評価しました。現在の所、英国内の情勢に関心が向けられていますが、明日に公表されるメイ首相の改革案の詳細にEU側がどのように反応するかが重要になるでしょう。
昨日のドルZEW景況感調査の比較的弱い結果により、昨日前半のユーロは下落しました。しかしながら、その数時間後には、ユーロは殆どの下落幅を回復しました。
本日これからの市場: カナダ政策金利発表;米生産者物価指数発表;貿易問題の進展に注目
GMT1230には、米6月生産者物価指数が発表されます。生産者物価指数も、生鮮食品と燃料を除くコアの生産者物価指数は、共に対前年比では上昇が予想されているものの、前月比では鈍化が予想されています。GMT1400には、米5月卸売在庫も発表されます。
GMT1400には、カナダ政策金利と金融政策レポートの発表が予定されています。市場では、0.25%の利上げが広く予想されています。市場の関心は、今後の追加利上げの余地を残すタカ派的見解が示されるのか、ハト派的見解が示されるかに向けられるでしょう。カナダ中央銀行の見解次第で、カナダドルは上昇か、下落かに動くでしょう。GMT1515には、カナダ中央銀行のポロズ総裁と、ウィルキンス副総裁による記者会見が予定されています。
米政府が中国製品に対して、2000億ドル規模の追加関税案を公表したことにより、中国側の反応に注目が集まります。貿易問題のリスク上昇は、リスク資産からリスク逃避先資産への資金流入を引き起こすでしょう。
GMT1430に米エネルギー省が発表する米原油在庫は、短期的原油相場の見通しを示すでしょう。前回結果の約120万バレル増に対して、今回は約450万バレル減が予想されています。GMT1120には、需要と供給について言及したOPECの月間レポートも公表されます。
テクニカル分析: USDCADは短期的保ち合い相場
USDCADは6月末から横ばい推移を継続し、短期的保ち合い相場となっています。50の中間線付近を推移しているRSIも、短期的保ち合い相場を示しています。
本日、カナダ中央銀行が市場の予想よりもタカ派的見解を示した場合、カナダドル高が進み、USDCADは下落するでしょう。この場合、20日MA上の1.3115ドル付近がサポートゾーンになるでしょう。この付近には、1.31ドルも含まれます。一段と下落した場合、ボリンジャーバンドの下部1.3069ドル(7月9日に記録した4週ぶり安値1.3065ドルを含む)が視野に入るでしょう。1.3069ドルの下には、1.30ドルが控えています。
反対に、カナダ中央銀行が比較的ハト派的見解を示した場合、直近のレジスタンスゾーンは50日MA上の1.3142ドル付近になるでしょう。この付近には、ボリンジャーバンドの上部1.3160ドルも含まれます、一段と上昇した場合、100日MA上の1.3217ドルを試す展開となるでしょう。
本日発表される米経済指標もUSDCADを動かす要因となるでしょう。