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外国為替市場:本日の米ドルインデックスは0.2%上昇しました。ドイツの政治情勢により、ユーロは軟調推移となりました。先週金曜日に、経済指標の好調な結果で上昇したカナダドルは、原油価格下落により、本日は下落しました。
株式市場: 先週金曜日の米株式市場は下落して引けたものの、下げ幅は僅かでした。ダウ工業株30種は0.23%、ナスダック指数は0.09%、S&P総合500種は0.08%上昇しました。しかしながら、本日の米主要株価先物指数は下落してのオープンを示しています。リスク回避の流れの背景には、長引く貿易問題、及び米朝関係悪化の可能性があります。
アジア株式市場は全面安となりました。日経平均株価とトピックスはそれぞれ2.21%と2.06%下落しました。
欧州市場では、ドイツ政治情勢の影響もあり、主要株価先物指数が下落してのオープンを示しています。
コモディティ: 本日の原油価格は下落し、WTI原油先物とブレント原油先物はそれぞれ0.9%と1.1%下落しました。原油価格は、抑制された供給により、数年ぶり高値付近で推移しています。
ゴールドは0.3%上昇し、1248ドルを若干上回る水準で推移し、米ドルの反対の動きを継続しています。
主要な動き: ユーロは独政治情勢に注視;カナダドルは荒い値動き
週末中のドイツ政権混迷のニュースにより、本日のユーロ/ドルは0.35%下落しました。先週のEUサミットでの移民政策合意は、メルケル政権維持には不十分だったようです。ゼーホーファー内相が党首を務めるキリスト教社会同盟(CPU)が移民政策への同意を拒否後、ゼーホーファー内相は辞任の意向を表明しました。
本日も、メルケル首相側とゼーホーファー内相側は合意に向けて協議を継続する模様です。そのため、ユーロは引き続きドイツ政治情勢に敏感に反応するでしょう。合意に至った場合、政治的不透明感の低下、総選挙の可能性の後退、及びユーロの回復に繋がるでしょう。反対に、合意に至らなかった場合は、ユーロが一段と下落するでしょう。
貿易問題に関しては、欧州委員会が米国による輸入車への関税は、米経済に悪影響を及ぼし、米国の貿易相手国からの3000億ドル規模の対抗関税に繋がることを繰り返し警告しています。今週金曜日には、米国と中国が340億ドル規模の関税を実施する予定です。貿易摩擦へのリスクが上昇した場合、リスク回避の流れが強まり、資金が株式等のリスク資産から、リスク逃避先資産に移動するでしょう。
北朝鮮の核兵器燃料増産の報道が、市場のリスクムードに潜在的に影響している可能性があります。報道内容が真実であった場合、米朝関係悪化の可能性があり、リスク逃避先資産の円が需要が増加するでしょう。
カナダ4月GDPの予想を上回る結果、及びカナダ中央銀行による四半期毎の景気見通しレポートがほぼ好調だったことが、7月利上げ観測を上昇させました。これにより、先週金曜日のカナダドルは急騰しました。本日のドル/カナダドルは0.4%上昇しました。カナダドル下落の主な要因は、原油価格の下落でした。
本日これからの市場: 米、ユーロ圏、英PMI発表;独政治情勢に注目
第3四半期に入った市場では、貿易問題、及びユーロ圏内の政治的不透明感がリスク回避の流れを強め、リスク逃避先資産の需要が増加しています。
GMT0800には、ユーロ圏6月製造業PMIが発表され、速報値と同じ55となる模様です。昨年12月に記録した数年ぶり高水準60.6を下回るものの、拡張範囲を示す50を上回ります。
GMT0900には、ユーロ圏5月失業率が発砲され、2009年以来の最低水準8.5%になる見込みです。予想外に好調な結果となった場合、ユーロ回復に繋がるでしょう。しかしながら、先週のEUサミットでの移民政策合意にも関わらず、ドイツ国内では移民政策が合意に至っていない為、ユーロ買いが手控えられています。ドイツ国内の不透明感が継続する場合、ユーロ回復は厳しいでしょう。
GMT0830には、英6月マークイット製造業PMIが発表され、前月結果の54.4から54.04に鈍化する模様です。先週金曜日に発表された英第1四半期GDP・改定値の上方修正が、8月利上げ観測を上昇させました。しかしながら、EU離脱問題によりポンドの値動きは慎重になるでしょう。
米国に関しては、木曜日のFOMC議事録発表、及び金曜日の米雇用統計発表を控え、最も注目を集める経済指標は、本日のGMT1400に発表される米6月ISM製造業景況指数になるでしょう。本指標の市場予想は、0.6ポイント低下の58.1になっています。市場予想を上回る結果となった場合、米ドル回復に繋がるでしょう。
テクニカル分析: USDJPYは6週ぶり高値更新;テクニカル指標の勢い失速
本日、USDJPYは111円台越えを達成し、6週ぶり高値を更新したものの、111円台を維持することができませんでした。4時間チャート上のRSIとストキャスティックは買われ過ぎを示しています。USDJPYは6月26日より上昇基調を継続しているものの、RSIとMACDの上昇勢いが鈍化し、基準線を上回った転換線が平坦化しつつあることから、短期的に上昇トレンドが止まる可能性があります。
本日発表される米ISM製造業景況指数が低調な結果となった場合、109.36円から111.05円までのフィボナッチリトレースメント上昇トレンドの23.6%上の110.65円がサポートポイントになるでしょう。その下には、フィボナッチリトレースメント38.2%上の110.40円が控えています。110.40円もした抜けた場合、フィボナッチリトレースメント50%上の110.20円と50日SAMの110.13円が視野に入るでしょう。
米国からのポジティブなニュースがあった場合、USDJPYは再度111円台越えを達成し、5月の高値111.38円を試す可能性があります。