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外国為替市場:昨日に緩やかに上昇した米ドルインデックスは、本日には0.1%上昇しました。昨日、トランプ大統領の貿易問題に関する発言を受けて、昨日の円は上昇し、本日も対米ドルで0.5%、対ユーロで0.6%上昇しました。
株式市場: トランプ大統領の米中通商協議に関する発言が、市場のリスクオンの流れを後退させ、昨日の米株式市場の終値は下落しました。ダウ工業株30種は0.72%、S&P総合500種は0.31%、ナスダック指数は0.21%下落しました。
アジア株式市場でも下落基調が引き継がれ、日経平均株価とトピックスはそれぞれ1.18%と0.68%下落しました。香港株式市場は1.35%下落しました。
欧州市場に関しては、主要株価先物指数の軟調推移が大幅に下落してのオープンを示しています。
コモディティ: 昨日の原油価格は下落し、本日も下落が継続しています。WTI原油先物とブレント原油先物それぞれ0.3%と0.5%値下がりしました。原油価格下落の明確な要因は見られなかったものの、米ドルの回復、及び昨日に米石油協会が発表した米原油在庫の予想よりも少ない減少が原油安に繋がった可能性があります。
本日のゴールド価格は下落したものの、下げ幅は0.1%未満にすぎず、1292ドル付近で推移しています。トランプ大統領の貿易問題に関する発言に反応した円とは対照的に、ゴールドは反応を殆ど見せていません。最近のゴールドは米ドルの値動きに敏感に反応していることから、本日発表されるFOMC議事録がゴールドを動かす可能性があります。
主要な動き: トランプ大統領の悲観的発言でリスクオフ、円上昇
昨日、トランプ大統領は米中通商協議のこれまでの結果に「あまり満足していない」と述べました。トランプ大統領の発言は、数日前に米中通商協議で成果があったとしたムニューシン米財務長官の発言に反しました。これにより、貿易問題は長引く可能性が浮上しました。更に、トランプ大統領の発言により、市場のリスク回避の動きが強まりました。米株式市場は下落に転じ、リスク逃避先資産の円の需要が高まりました。興味深いのは、リスクオフの流れが、中国政府が車輸入関税の25%から15%への引き下げを発表した数時間後に起こったことです。
トランプ大統領が米朝首脳会談延期の可能性に言及したことも、市場のリスク回避の流れを強めました。トランプ大統領は、「6月12日に実現しないかもしれない」と発言し、北朝鮮問題の早期解決への期待を後退させました。
本日の米ドルは、対円0.5%、対スイスフランで0.1%下落しました。しかしながら、他の主要通貨に対しては、米ドルは上昇しました。本日にはFOMC議事録が発表されます。前回の声明文で示唆したように、FOMCはインフレが2%越え達成後も、政策金利をすぐに引き下げない姿勢を維持するのかに市場は注視するでしょう。
本日これからの市場: ユーロ圏PMI、英消費者物価指数、及びFOMC議事録発表
GMT0800には、ユーロ圏5月製造業PMI、サービス業PMI,及びマーケット総合PMIが発表されます。全て拡張と収縮の境目となる50を超える予想ですが、前月結果からの鈍化となる見込みです。
ユーロ圏指標発表前には、GMT0730に独PMI指数が、GMT0700には仏PMI指数が発表されました。仏サービス業PMIが予想外に低下し、仏製造業PMIは予想外に上昇しました。仏PMI指数結果を受けて、ユーロ/ドルは下落しました。
GMT0830には、英4月消費者物価指数が発表されます。前年比では前月結果と同じ2.5%増となる見込みですが、前月比では前月結果の0.1%増から0.5%増への上昇が予想されています。コアの消費者物価指数は、前月結果の前年比2.3%増から前年比2.2%増へ鈍化する見込みです。予想を上回る結果となった場合、予想よりも早期の利上げへの期待が高まり、その結果、ポンド高に繋がるでしょう。
GMT0830には、英4月生産者物価指数、及び英4月小売物価指数が発表されます。GMT1000には、英5月CBI流通業売上高が発表されます。
GMT1345には、米5月マークイット製造業PMIが発表され、前回結果と同じ56.5が予想されています。GMT1400には、米4月新築住宅販売件数が発表されます。前月比4%増となった前回結果に対して、前月比2%減が予想されています。
GMT1400には、ユーロ圏5月消費者信頼感が発表されます。市場予想は0.5ポイントとなっています。
GMT1800には、5月FOMC政策会合の議事録が発表されます。5月の政策会合では、インフレ2%達成後も政策金利を据え置く可能性が示唆されました。議事録で、2%達成後に利上げを実施する可能性が示された場合、米ドルを上昇させるでしょう。
GMT1430に米エネルギー省が発表する米原油在庫は、短期的な原油相場の方向性を示すでしょう。
GMT0805には、オーストラリア準備銀行のロウ総裁の講演が予定されています。GMT1815には、本年度にFOMCで投票権を持たないミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が、質疑応答セッションに参加予定です。
テクニカル分析: GBPUSDは5か月ぶり安値;買われ過ぎの兆候
本日前半のGBPUSDは、5か月ぶり安値 1.3372 まで急落しました。転換線と基準線の下落は、短期的弱気相場を示しています。遅行スパンが買われ過ぎ相場を示していることから、注意が必要です。
本日発表される英消費者物価指数が予想を下回った場合、GBPUSDの下落圧力が一段と強まるでしょう。この場合、1.33ドル付近がサポートゾーンになるでしょう。この付近には、昨年12月中旬に記録した7か月ぶり安値1.3301ドルも控えています。
反対に、英消費者物価指数が予想を上回った場合、1.34ドルが本日前半にサポートとして機能しなかったものの、代わりにレジスタンスとして機能する可能性があります。その上には、転換線上の1.3490ドルが控えています。
本日発表される米経済指標、及びFOMC議事録は、GBPUSDを動かす要因になるでしょう。